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「しましましっぽのぽんぽこりん。ここはダメッ子動物園」 ミミツキ 1~3 相川有

2011年01月10日 18:03

ミミツキ_1ミミツキ_3

人として生まれ、人として育ち、人の中で生きてきた。
けれど本当はタヌキの耳としっぽを持つ人ならぬ人。
何も知らなかった青年が、突然オオカミのお姫様を守るという使命を帯びる。

シリアスなのに可愛くて緩いファンタジー「ミミツキ」1~3巻の感想です。

作者の有川有先生と言えば、聖痕(ルーン)を巡るファンタジー漫画「聖痕のジョカ」や、女装小学生に唇を奪われるインチキオカルト漫画「バタフライ」を描かれていました。
ニッチでマニアックな趣味嗜好を狙ったような漫画を描いていた先生が緩い日常ファンタジーを描き始めた時は作風の違いに驚きましたが、まとめて読んでみるとニッチでマニアックな部分はいつも通りでした。シリアスとファジーの混ざり合ったストーリーもくせになる面白さです。

そんな作者様ホームページ「スティアパイクと散歩」へはリンク先をクリック。

以下、感想です。
気が弱く何も出来ないドジな質の、ちょっとしたダメ人間である鈴森縞太郎。
自分では恵まれた家庭に生まれつつも平々凡々と生まれ育った普通の人間であると思っていた彼だが、大伯父である先太郎の死を切っ掛けに、自分が普通の人間でない事を知る。

なんと縞太郎の家系は、タヌキの血が混ざった狸耳氏(こじし)の一族だったのである。

儀式により先太郎の跡継ぎとして選ばれた縞太郎は、大伯父の経営していた骨董屋・文火武火堂をを引き継いだ。

見覚えのある家。
送られてきた傷だらけで裸の少女。
誰もいないはずなのに人の気配がある骨董屋。

何も分からない縞太郎の不思議で幸せな生活が始まったのであった。

そーゆー話。


傷だらけの少女の名は伏屋千風。危機に陥る人を助けずにはいられない、英雄の血が流れる狼牙氏(ろうがし)の末裔。世話になった先太郎は死に、同じ時に母の伊吹は行方不明となっています。
狸耳氏である縞太郎の使命はこの少女を守る事なのですが、いかんせん軟弱な男であります。自分でも助けたいけど何が出来るのかも分からず、今は一緒にいる事しかできなくて道に迷っています。祖父や家族の助言に従い、大伯父に習って文火武火堂にてカフェ経営を始める事で色んな面で千風を守れたら、と思っているのですが、それがどのような展開を迎えるかはこれからです。

一方の千風は英雄の血を引く者ではありますが、基本的にはお子様です。なんせまだ12歳の中学生。
自分の正体や能力を隠し、何度も転校を繰り返してきたせいか人見知りのようです。初めは縞太郎にすらおっかなびっくり接していました。
新しい中学に通い始め、同じく獣の血の流れる仲間と出会って友達も出来、今では幸せそうに暮らしています。
けれどもやっかいな英雄の血のために縞太郎の知らないところでけがをする事もしばしば。
天真爛漫で大飯食らいな点が残念っぷりに拍車をかける可愛い娘です。

そして文火武火堂の不思議なお手伝いさん・大黒。
ネズミの耳としっぽを持つ文火武火堂のマスコットのようなキャラですが、先太郎の言いつけに従い見知らぬ人の前には現れもしません。
年齢不詳。
牙氏か耳氏かも不明。
いつから文火武火堂にいるのかも分かりません。
家事の一切を引き受けてくれるため縞太郎にとってはありがたい存在なのですが、世間知らずで千風以上のおバカさんなのが玉に瑕。

以上三人が文火武火堂で共に暮らす家族です。

その他にも獣の血を引く者はたくさんいます。

・狼牙氏:千風を初めとする伏屋の一族。英雄の血のため若死にしやすい
・狸耳氏:縞太郎の家族である鈴森の一族。狼牙氏に仕える
・狗耳氏(くじし):千風が通う学校を経営している刀祢の一族。狼牙氏に仕える
・虎牙氏(こがし):英雄の血に誰も巻き込まないよう孤独を貫く須之内の一族
・猫耳氏(びょうじし):度々縞太郎達の前に現れる。虎牙氏に仕える
・牛牙氏(ぎゅうがし):建築業を営む厚木の一族。英雄の血は薄く危険からは遠い

自称牙氏の一族であった狗耳氏と狼牙氏は長くわだかまりを抱えていましたが、千風の代になってようやく解消され、今では大切な仲間となってくれました。
その一方で文火武火堂に通い先太郎とも仲の良かった猫耳氏の兄妹は、主人である虎牙氏の命により他の牙氏・耳氏との付き合いを制限されています。

もちろん何も知らずに育てられてきた縞太郎にとって、牙氏・耳氏との付き合いは分からない事だらけなのですが、当の牙氏・耳氏にとってもよく分からない掟のようなものがあり、それに縛られている節があります。
また、牙氏・耳氏の力の事を知り悪用しようと試みる何者かがいるようで、千風の母・伊吹をさらい、普通の人間を狼人間に変えてしまう実験を行っている模様。その全容どころか、手がかりさえも3巻時点では見えてきません。

そういったシリアスな展開がなされているにも関わらず、どこか拍子抜けしてしまうふわふわとした空気に溢れているのは登場人物におバカさんが多いためでしょうか。
元気に食べて遊んで寝ていればオールオッケーです。


3巻末では傷つく虎牙氏のお姫様に拒絶されながらも助けに現れた千風の姿が。
波乱に満ちたシリアス展開が待っていそうですが、果たしてどうなるのでしょうか。
続く4巻に期待です。




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