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「武士道はシグルイなり」  シグルイ 15 原作 南條範夫/漫画 山口貴由

2010年10月24日 00:11

シグルイ_15

 見る時は斬る時
 そう決めていた


 ついに源之助は
 清玄を見た!



残酷無残時代絵巻「シグルイ」最終15巻の感想です。

12巻の感想はこちらから。
13巻の感想はこちらから。
14巻の感想はこちらから。

駿河大納言徳川忠長の御前という死地からの生還。

虎は乙女と結ばれる誓いを確認し、龍は己の天へと至る道を確認した。
互いに戦う理由があり、逃げ出す気持ちは欠片もない。

故に真剣を手に、駿府城の庭先へと立つ。

命を賭した上欄試合が、遂に始まる。
源之助は三重と聖なる約束を交わした。
伊良子清玄を斬り、斬ったその夜に重なり合うと。

 "なんと美しい男女であろう"
 藩士 手島新兵衛は嘆息を漏らした

 生きることを決意した者の美しさは
 ただ生きる者たちを圧倒する


誓い合った二人は斯くも美しい。
さながら夫婦鯉の如く。


清玄は訪ね来た蔦の市に、自ら思いもよらぬ言葉を絞り出した。

「同じなんだ
 おまえも己も…

 武士も
 夜鷹も
 駿河大納言も
 当道者も
 何も変わりはない

 己の剣はその証…


直前、耳にしていたのは藤木が捨て子であったという事実。
士の志を口にした憎むべき男、藤木源之助。だがその言葉を口にした時、果たして清玄は同じように憎んでいたであろうか。


常人に劣る者、隻腕の剣士・藤木源之助。
それよりも更に劣る者、片足を引きずる盲いた剣士・伊良子清玄。

虎の正剣と龍の妖剣が交わり、その決着は一瞬であった。


藤木源之助にとって伊良子清玄は憎むべき仇であった。
伊良子清玄にとって藤木源之助は斬らねばならぬ相手であった。

しかし決着が付いた時、いや、ひょっとしたらそれよりも前に、お互いの確執は既に無くなっていたのかも知れない。

 伊良子清玄は源之助の"誇り"そのものだ


しかし魔王忠長は陵辱するように無理矢理奪っていった。

そして誓い合った聖なる約束も果たされぬまま――

桜の下、源之助の無くした左手と繋がれる乙女の小さな手。
その姿にむしろ絶望を覚えた。
桜の花は舞い散るばかり。今は天に咲く姿も見えず。


失うことから全ては始まる。
正気にては大業ならず。
武士道はシグルイなり。




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