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「最高で最低なハードロック(激アマ・ゆるめ)」 木曜日のフルット 1 石黒正数

2010年10月16日 17:39

木曜日のフルット_1

半ノラネコのフルットが中心のネコサイドと、無職の駄目女である鯨井早菜が中心の人間サイドの日常をコミカルなデフォルメキャラで描いたショートギャグ「木曜日のフルット」1巻の感想です。

石黒作品にしては珍しく三頭身にデフォルメされたキャラで描かれている本作ですが、ネタの細かさと忘れた頃に繋がる伏線によるギミックは健在です。
また、各話の右下には「この話はフィクションであり云々」のお決まりの文句が入るのですが、毎回全く関係のない豆知識のようなものが書かれており、こうして単行本でまとめ読みすると本編とは別の意味で癖になりそうです。

以下、感想です。
石井正数ファンであればまず思うであろうことが、「本作の鯨井先輩とは「ネムルバカ」の鯨井ルカではないか?」という疑問でしょう。
鯨井ルカは「少女A」として電撃デビューを果たした後突然失踪してしまった経歴もあり、無職でぶらついている鯨井先輩がその人ではないかと疑ってしまいます。

ところが、鯨井先輩はDVDレンタルの会員証から「鯨井早菜(会員ナンバーも0926137でくじらいさな)」という名前であることが分かります。
これは失踪後の偽名なのかな? と思いきや、中学校の同窓会で「鯨井」と呼ばれていることから、鯨井ルカ(本名:岩崎春香)とは別人であることが分かります。

名前の次は容姿に注目してみましょう。彼女は「それでも町は廻っている」に登場する紺双葉先輩に似た容姿をしています。では鯨井先輩は紺先輩が卒業後偽名を名乗って過ごしているのか、と思いきや、同じく「それでも町は廻っている」から亀井堂静の学生時代らしき人物が登場しており、時系列が「木曜日のフルット」>「それでも町は廻っている」であると予測されます。
その辺の考察については某有名サイトに記されておりますのでそちらを参照ください。流石訓練された石黒信者はひと味違いますね。

と、いうわけで結局紺先輩でもありませんでした。

結局鯨井早菜とは何者なのか。
鯨井という名字、元々は鯨井ルカの母親の旧姓です。
その鯨井の家系から外国人に嫁いで生まれたのが紺先輩の母親であり、血縁関係のある鯨井早菜と紺先輩の容姿が酷似しているのではないか、とも考えたのですが、今のところ根拠はありません。紺先輩のお母さんと金髪に染める前の鯨井先輩が髪の色が似ていたので思いついたのですが無理がありますね。
あと、鯨井の名前は 鯨井ルカ → クジラ + イルカ 、鯨井早菜 → クジラ + 鯨魚(イサナ) と水生の哺乳類(要するにクジラ)の種類を2つ合わせた名前になっています。そして紺先輩のお母さんの名前は「桐絵」。「イキリエ」って名前のクジラの仲間がいるか調べてみましたが見付からず。やはりこの考えには無理があるようです。残念。


ここまで書いておいて何ですが、「探偵綺譚」から続く先輩後輩の関係を「それでも町は廻っている」、「ネムルバカ」から受け継いで描いているだけというのが本当のところなのでしょう。「鯨井」という名字は石黒先生のお気に入りのようですし、紺先輩の容姿も「紺先輩だけ人気が高くなってしまって、担当さんからはあんまり描くなとストップがかかってしまっています。」(文化庁メディア芸術祭インタビューより)という規制からの反動により他作品で思い切り動かしているようにも思えます。


ただ石黒先生は細かい伏線を仕込んでおいて関連づけることで味わい深い作風を醸す漫画家であります。
どこかで世界観が繋がっているかも、と想像させられることが楽しみの一つであり、今後作中で新たな事実がしれっと描かれることを期待しています。




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