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「もふーっ、かんぺき」 高杉さん家のおべんとう 1~2 柳原望

2010年09月14日 00:12

高杉さん家のおべんとう_1高杉さん家のおべんとう_2

男やもめに家族が増えて、良き保護者になろうと奮闘する。だから今日も早起きしては従妹のおべんとうを作るのです。
崖っぷち31歳男の空回り奮闘記「高杉さん家のおべんとう」1~2巻の感想です。

柳原望先生は白泉社のLaLaでデビューされた漫画家さんでありまして、当然のように出版されている単行本のほとんどが少女漫画の作品です。
そんなわけで先生の過去作品は全く読んだことがない(と思う)のですが、コミックフラッパーにて連載中の本作に関しては間違いなく面白い良作であると太鼓判を押せます。
*家族が昔LaLa買ってたのでひょっとしたらなにか読んだかも。

そんな作者様ブログ「つれづれやな」へはリンク先をクリック。

以下、感想です。
高杉温巳は31歳。地理学の博士号を修得しながらも定職を持たないオーバードクターである。
若くして両親を事故で亡くし、その原因となった叔母の高杉美哉も失踪してしまった過去を持つ。
が、唐突に叔母が事故死したという報告を受ける。そして、代理人から叔母の娘、つまりは従妹となる高杉久留里の後見人となって欲しい、それが亡くなった美哉の意向であると告げられる。

12歳の少女と突然の同居生活。
戸惑いはしたものの、良き家族であろうとする温巳の奮闘が始まる。


そんな話。

タイトル通り、おべんとうが家族を繋ぐキーポイントです。
節約好きの久留里がお買い得品を活用して「もふーっ」と愉悦したり、ちょっと失敗して「はもーん」と落ち込んだり。
温巳が高杉家の味を伝えたり、地理学の調査先で手に入れた食材を使って同僚に習いながら新しい料理に挑戦したり。
学校でのいじめ問題や家族間のちょっとしたすれ違い、果ては就職活動などもおべんとうを介して間接的に解決していきます。

ただし、いわゆる「料理漫画」と違って味のおいしさをオーバーリアクションで説明したり素材の良さや調理方法を事細かに説明することはありません。本作でのおべんとうは、物語を進める上で重要な脇役であり、家族間を繋ぐかすがいなのです。

ではメインは何か、と言われると、やはり温巳と久留里の家族関係でしょうか。


31歳独身の元に現れた、初恋相手の娘・12歳の女の子。

リヤドロ人形みてー…」


と初見で思わず呟いてしまうほどの美少女で、芸能界への勧誘も受けていた久留里。
代理人であった弁護士さんも「「家族」になって下さいねっっ」と、温巳の手を握りしめて懇願していました。
とはいえ、騒ぐのは周りばかりなり。
温巳はむしろ不審者に見られないよう気を配り、久留里に対しては下心なく良き家族になろうと接しています。
その中で良く見られようとして空回りすることはもはやご愛敬でしょう。天国の叔母も安心しているに違いありません。

むしろ引き取られた側の久留里の方が温巳に恋心を抱く始末。
というのも、生前母に見せてもらった写真から温巳のことを知っており、「久留里の家族だよ」と教えられていたのです。スタート地点からすり込み終わっているのです。
恥ずかしがって温巳を名前で呼ぶことも出来ない久留里。

二人の関係は傍目から見ても良好でありながら、一つ屋根の下で暮らしつつも親子でなく、兄妹でもなく。おじさんと少女という年の差があり、少女は見るからに美人でしかも片思いが存在するという、傍で見ていてなんとも危うい状況なのです。
幸いなのは温巳が朴念仁であるということ。おかげで間違いの起こりようもありません。

温巳と久留里はどっちもどっち。
保護したり、されたり。持ちつ持たれつの関係であることを、温巳は養蜂学の研究発表会を通じて気付くのです。


持ちつ持たれつは当然家族間だけではありません。二人は色々な人達に支えられたり支えたりしているのです。

温巳を助教に迎えた風谷教授。
同僚の香山玲子や小坂りいな。
風谷ゼミで共に勉強する学生達。
調査先の親切な人々。
久留里の友人である香山なつ希や丸宮光。
料理の師匠である香山節子。
代理人である佐竹弁護士。
などなど。

空回りする温巳や無口な久留里はこうしたたくさんの人達に支えられているのです。

特に香山一家には親子三代にお世話になっているのですが、それよりも気になる存在なのは小坂りいなです。
北海道から特別研究員として温巳と共に研究をしている彼女は、ひょんなことから温巳を気がけるようになりました。さしもの朴念仁も、いつも一緒にいる彼女のことを少しずつ気にし始めています。
気が気でないのは絶賛片思い中の久留里。小坂に習ったタケノコご飯をおいしく思いながらも、温巳が絶賛するので胸中は複雑な思い。
そして小坂自身も変な妄想したり一人で浮かれて騒いだりと忙しい様子。

あっはっは、ラブコメしやがって。

執着地点など特にないほのぼのとした作風ながら、先の恋愛問題や失った家族への想い、久留里の父親のことや芸能界への勧誘など、話の広がる先はいくらでもあります。
この先どのような展開を見せるのか。
果たして温巳は久留里にいけない思いを抱いちゃったりするのか。
色んな想像をしながら続巻に期待です。




コメント

  1. Kazu | URL | -

    助教授じゃなくて助教ですよ

    こんにちは、楽しくて良いレビューですね。

    ところで温巳は「助教授」ではなくて「助教」です。
    助教と言うのは、数年前まで「助手」と言われたポジションで、助教授(今の言い方で准教授)より下のポジションです。

  2. questmys | URL | SFo5/nok

    Re: 助教授じゃなくて助教ですよ

    > ところで温巳は「助教授」ではなくて「助教」です。

    あれま。「助教」と「助教授」は同じものだと思ってました・・・。
    ご指摘ありがとうございました。該当箇所を修正しました。

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