--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「なんでAneCanなんぞ買ってくるか!?」 舞面真面とお面の女 野崎まど

2010年05月10日 23:10

舞面真面とお面の女

   箱を解き 石を解き 面を解け

   よきものが待っている


代わり映えのない退屈な日常に刺激的な感動を。
「[映]アムリタ」でデビューした筆者が送る新作「舞面真面とお面の女」の感想です。

とか言ってデビュー作読んでないんですけどね。
MW文庫賞受賞後のインタビューでは「『華麗なる食卓』の影響が次の作品に出るかも」とありましたが、そちらも読んでいないのでどうなのやら。

そんな知らないことばかりの新鋭作家さんでございますが、本作を読んで非常に興味が湧きました。
ぶっちゃけると表紙の絵が気になったので(狐面の女学生ってめずらしいから)表紙買いしてしまったのですが。
いやぁ、面白かった。
俄然処女作「[映]アムリタ」を読みたくなってきました。今度買ってこないと。
大学院に通う青年、舞面真面は叔父に呼ばれ本家の邸宅を訪れた。
なにやら頼みごとがあるらしく、出来る限り力になろうとも考えていた。
呼ばれたのは三人。自分と、従姉妹の舞面水面、探偵の三隅秋三。
そして頼みごととは、曽祖父・舞面被面の遺言を解いて欲しいと言うものだった。
舞面財閥を一代で築き、そして誰も引き継ぐことのできなかった程の天才・舞面被面が残した遺言。
被面の死後数十年もの間解かれることのなかった謎を解き、得られるものとは何なのか。

   箱を解き 石を解き 面を解け

   よきものが待っている


そして遺言について調査を進める内、仮面を被った謎の中学生・みさきが現れ、真面と水面は揃って彼女に振り回されるのであった。


登場人物の名前が奇抜なので「如何にも」なステレオタイプのラノベなのかな? と思いきや、舞面一族の名前が特殊なだけでした。そしてその名前自体が伏線になっていたというギミック。
会話が軽妙なノリで読みやすく、気軽に読み進められました。
特に小ネタのようにちょくちょく挟まれるどうでもいいような会話が面白い。一見非日常の、そういうこと言いそうにない仮面の女・みさきの発言が俗世じみていて若い発言だったり、お手伝いの熊さんが思わせぶりにおバカさんだったり、水面のお兄様スキーが微笑ましかったり。

態度はふてぶてしく、発言は偉そうなみさきですが、ともすると癖になりそうな毒を持っています。
人を煙に巻き、話をはぐらかし、適当な嘘をつく。その一切に迷いなく、終始堂々としています。

「退屈で退屈で死にそうなんだ。私を驚かせるようなことなど、この世界には何もない。ならばせめて、通りがかった奴とでも遊ばなければ、詰まらな過ぎて死んでしまう。そうは思わないか?」


頭が良すぎるというのも困りもので、あることなすことから得られる感動が全て予想の範疇。「まあ、こんなものだろうな」で済んでしまう。良きせぬ心の動きなどありはしない。真に感動することなどない。
それは確かに退屈でしょう。

わたしなんかは世の中に漫画と小説が溢れている限りそれだけで幸せですが。来週ジャンプが発売するというだけで生きていけます。なかったら死ぬけど。

しかしそういう割に、みさきは結構楽しそうですがね。それとも、真面という気の合う相手に巡り会えたからでしょうか。


それにしても探偵の三隅が不憫。
正式な依頼を受けて真っ当に調査しているというのに殆ど出番はなく、あっても水面からは散々な扱い。
茶目っ気で殺されかけたり、脅されたり、下僕にされたり。しかも助けが入らない。
彼の今後を思うとかわいそうでなりません。二年後絶対禿げてるよ。


私と同じく表紙買いするのもありだと思います。イラストレーターのどまそさんについては、Pixivで検索すればたくさん作品が出てきます。
というか、本当いい絵だと思うのですよ。壁紙が欲しいです。

さて、「[映]アムリタ」を探しに行かなければ。




コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://questmys.blog64.fc2.com/tb.php/355-6a174d43
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。