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「さ、みなさん。血湧き肉踊る試合ですよ」 大正野球娘。 2 神楽坂淳

2009年07月11日 23:33

大正野球娘_n2

淑女は淑やかさを携えたまま、知恵を凝らして修練に努めた。
全ては男に野球で勝つため。厭う気持ちを伝えるため。
そして試合が始まります。
「大正野球娘。」原作小説2巻の感想です。

あくまで淑女は淑女たれ。
そして、試合を楽しみましょう。

小説1巻の感想はこちらから。
漫画版の感想はこちらから。

アニメも2話目が放送されまして、原作とは別の展開で進むことが確定しました。
少々お転婆なきらいのある少女たちが若干大人しめの性格に修正されています。
双子人形の片割れ、巴は軟派なキャラに。妹の静は文学少女に。そして二人とも新聞部に所属との事。巴は新聞記者になるのが夢なので、そこを強調したかったのかもしれません。
原作だと新聞部は3巻で塚原須磨子なる新キャラが立ち上げる予定なので、この時点でやはりアニメは原作2巻までのストーリーなんだろうと予測できます。
しかし、新聞記者というものに良い感情を持たないお嬢や雪が新聞部員をすんなり受け入れるのにちょっと違和感がありました。
また、後輩の鏡子はミーハーな巴のシンパに変更されています。元々そんな感じでしたが、ミーハーな部分が強調されているようです。そしてもう1人の後輩、蝶子は消えました。替わりに入ったのがアニメオリキャラ・新聞部部長の記子。

色々と違いはあるのですが、キャラの性格や背景が変わるのはともかく、蝶子がいなくなっちゃったのがショックです。芸者の子なのがダメなのでしょうか。残念無念。彼女は小梅を慕う一人だったのに。

では、ここから原作2巻の感想です。

2巻は試合前日、及び当日の2日間を書いています。

試合前日は小梅、巴、そして乃枝の3人がランデブーに出かけるところから始まります。

今回、初っ端から乃枝に持ってかれました。
作戦参謀のドクトル川島こと川島乃枝は浮世を捨てた神の域に座しているかと思いきや、ですよ。
髪を下ろして涼やかな牡丹の着物を身に纏う、美貌先立つ現世の天女。
イラストの無いのが残念です。

ただ、乃枝の素晴らしいところは変装している「つもり」になっているところ。
意識的に美貌を前面に押し出す事で、己を象徴する知性を包み隠し、「平塚魔子」なる架空の人物に扮していると「思い込んでいる」。
が、どっこい、ばればれ。
実のところ彼女はおめかししようがするまいが、母親譲りの美貌を惜し気なく晒していたのです。
知らぬは己ばかりなり。
故に、偽名を語ろうと川島乃枝は川島乃枝。

このちょっとしたお間抜けぶりにしてやられました。
敵陣営の捕手と出かけた秘めやかなるランデブー(本人曰く、情報収集)はチームメイトにバレにバレバレ。

可愛いのう、可愛いのう。


あと、なんでもないところでは雪が誘拐されました。
更にミス・アンナは切腹宣言。
お嬢と小梅は結婚するし。
そしてバナナはおやつです。

試合前日までやれることをやれるだけ詰め込み、遂に、お嬢の許婚が所属する朝香中学と試合をする日がやってきました。

ここまで練習試合が一回あったのみ。それも3回戦で終了しています。
野球に至るまでの道程は確かに面白かった。では、野球自体はいかがでしょう。

これが、面白い。
大正時代だ、女学生だと侮るものでもありません。しっかり野球しています。
もちろん彼女達は初心者。素人野球です。
けれど、作戦参謀・川島乃枝の指示により先制点を決め、敵陣を攻めます。

「体力はないし、技術もない。でも、投手がよくて作戦があって団結。これは凄いね」

とは、朝香中学の捕手・北見が彼女らに抱いた感想。
そしてそれこそが全てです。
はじめこそ「女だてらに」と舐めていた男性陣もすぐにその誤りに気付きました。
それは川島乃枝の作戦が通用しているという事実の現れ。

「わたしは勝つためにここにいるのよ」

乃枝さん、格好良い。


結果についてはみなまで言いますまい。

「物語の終わりはいつもハッピーエンド」

最後に締められたこの言葉に、楽しかった野球生活が込められているようです。

蛇足:
2巻巻末には、挿絵担当・小池定路氏のサイレント漫画が添えられています。
タイトルは「授業中は楽し」。
小梅可愛いよ小梅。




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