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「青春は美わしの、夢に求めし青い花」 青い花 1~4 志村貴子

2009年05月10日 22:00

青い花_1青い花_4

奥平あきらはちんまりとした元気な少女。お嬢様高校に通う演劇部所属。
万城目ふみはのっぽの文学少女。女子高通いの同性愛者。
10年越しに出会った2人は幼馴染。

「私の初恋はあーちゃんなの」

持て余すかもしれない、傍にあっても気付かないあまりにも小さな、そんな花。
志村貴子さんが贈る少女達の恋物語、「青い花」の感想です。

ノヴァーリスの小説『青い花』をタイトルに用いた本作、7月からアニメ化も決まって注目度ナンバー1(自分ランキング)の良作です。
掲載誌であるマンガ・エロティクス[エフ]がマイナーなので知らない人もいるかと思います。というか、掲載誌を書店で見かけたことがありません。なので他の連載作もさっぱり。誌名から「それっぽい」本かなぁ、と思うのですが。
同誌にて連載されていた志村貴子さんの作品「どうにかなる日々」とは大分打って変わって少女少女した内容であり、「それっぽい」表現はあまりありません。
なのでお子様にも安心してお勧め……安心か? ちょっといけない方向に走るのを覚悟してお勧めできる作品です。

主人公は藤が谷女学院高等部に通う奥平あきらと、松岡女子高校に通う万城目ふみの2人。
物語の始まりは2人が高校に入学し、登校途中に偶然再会するところから。

一方はシスコン兄の庇護の下、小柄ながらも元気一杯たくましく育ったお調子者。年頃らしくかしましく、友人を作って集まりキャッキャ騒いではしゃぎます。
もう一方は従姉から同性愛の指南を受け、失恋経験まで教示され傷心真っ只中。ところがあっという間に新しい恋心に芽生え、勝手に勘違いしてバスケ部に入部してしまい即撤回。あきらとは違った意味でたくましい少女です。けれどあきらの前では泣き虫で甘えん坊な面もあり。

「あ――――― ららら……
 ふみちゃんはすぐ泣くんだから………」

その一言は 10年の月日をかるくとびこえた

そんな2人の出会いから始まった本作ですが、百合な話とはいえ、到達地点があきらとふみの交際かというと、何か違う気がします。
ふみはあきらが初恋の相手であると告白済み。大してあきらはそのことにビックリしたものの「で?」って感じで大仰に捕らえてはいません。むしろ今でも同姓を好きと言うふみを応援する立場です。
近くにいて、近付かない。
初恋は実らない、その言葉を体現するかのよう。


そしてつい先日発売された4巻では、彼女達の再会から早1年の時が経ち、2人は高校2年生に。
ふみは1年の時付き合い失恋した先輩が海外留学した事で踏ん切りを付け、あきらは新クラスで新しい友達を作ったり演劇部の活動や後輩指導に一喜一憂したり。
新しい学年で新しい人間関係を気付いている途中です。

話としては演劇部の後輩が、あきらの新しい同級の友・上田良子を演目「鹿鳴館」出演に誘ったことからあきらも舞台出演が決まり、ついでに別高校の生徒であるふみまであきら繋がりで出演決定。
演劇部を介して繋がっていく人の輪の中、あきらの後輩・大野春花とふみが話をするようになり、春花はふみが"そういう人"とは知らず、自分の姉が同性愛者であると告白。
それも含めてわりと淡々と進む物語の中、ふみは春花から聞いた話をあきらに相談。

「あーちゃんの好きと私の好きはちがうの
 私 むかし 千津ちゃんとときどきセックスした
 私の好きは好きな人とそういうことをする 好きなの」

4巻の最後の最後で万城目ふみの大暴騰。

「あーちゃんびっくりしてた」

そらそうだ。

だからといって、これまでの展開からあきらがふみを拒絶する姿は想像できません(距離を置く事はあるけど)。かといって、受け入れるかというとどうでしょう。
結末の見えない本作、彼女達の到着点に幸多からん事を。

蛇足
奥平兄とモギーのまともカップルは茶化されるばっかで焦点が合いません。
が、そちらのカップルがどうなってるのか、巻末オマケなんかで展開してくれないかなぁ、と密かに希望。





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