--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

マリア様がみてる 卒業前小景 今野緒雪

2008年10月14日 23:44

副題を見て、「もうこんなところまで来たんだなぁ」と物思いに耽る「マリア様がみてる」34冊目です。
次巻で現在の薔薇様方は卒業。その区切りの前の小休止といったところでしょうか。9編の物語を経て、卒業前の一日を紡いでいます。
その中で琴線に触れた部分をちょこちょことご紹介。

あ、ネタバレあるのでちょっと待ちます。未読の方は飛ばすか引き戻すかしてください。
    :
    :
    :
    :
    :
    :
    :
    :
    :
    :
    :
    :
    :
    :
    :
    :
はい、ちょっと待ちました。


・お姉さまのラケット

巻数が進むに連れ影の薄くなる桂さんがメインの奇跡的一品。
不遇なキャラは愛されるのです。
なので桂さんは愛されるのです。

さて、この話では「いとしき歳月(後編)」で憧れの先輩から貰ったラケットを主軸にした話です。
普通の女の子である桂さんはいたって普通のミーハーなので、憧れの先輩から貰ったラケットを大切にしていました。しかし、部活動で使うことは出来ません。何故ならば、桂さんには卒業した先輩とは別に、ロザリオを受け取ったお姉さまがいたからです。
あとになってそのことが怖くなった桂さん。かつて黄薔薇革命でロザリオ突っ返したとは思えないほどの臆病振りです。それとも、そのことも心に残っているためでしょうか。
しかし、卒業前になり、自分の妹がお姉さまのラケットを譲り受け使用していることに気付き、因果応報に遭ったのだと悩み、後悔します。
けれどそれはお姉さまの優しさで、桂さんにも憧れの先輩から譲り受けたラケットを使って欲しい、との願いから起こした行為でした。その上、ラケットを桂さんに譲ってもらえるようお願いしたのもそのお姉さま自身であった、と告白。

なんて人の出来た方でしょう。
「ペンギン娘」風に言うなら"おばあちゃんの優しさ"(失礼!)。
かつて黄薔薇革命でロザリオ突っ返されたとはとても思えません。


・私とインタビュアー

美奈子さんはなんて憎めない人なのでしょう。
自分では完璧と思っている。けれど端から見ると抜けている。
「ちょ、危ない! そっち行くな!」と手を引いてやらねば見てられない感じ。妹の真美さんもそんな感じで接しているのではなかろうか。
その上運と悪運は強いため、なんかのさばっていく。
要所要所で現れては存在感を残していく。
そんな美奈子さんに卒業前のお礼参り。
天下の紅薔薇様が誘い出し、彼の黄薔薇様が待ち伏せる。伏兵に使うは美奈子のさんの味方であるはずの妹・真美。

お礼参り。そう、お礼に参ったのだ。
卒業前に、次なる薔薇達を助けてくれた、そのお礼。

言わぬが花。それが粋っていうものだ。

姐御肌とは思っていたが、なんと格好良い締めの言葉を残してくれたものか。
満足感の中、彼女の学園生活は締めくくられたのであった。
美奈子さんの出る話の中で、最高の一品でした。


・卒業集合写真

どことなく蔦子さんは一匹狼の感がある。笙子が妹になるまでは特に(妹じゃなくてまだ子分なんだっけ?)。
祐巳と共に行動し助言や情報を与える名脇役である彼女だが、フレームを挟んで一線を引いているようなところがあった。
部活の話になるとそれは顕著で、自分でも「先輩たちには嫌われている」と認識しているほど。
単騎学園を駆ける写真部エースはカメラだけを手に孤独と戦う戦士なのだ。嘘だけど。
最後には"私とインタビュアー"と同等のしてやられた感を与える本作。
厳しく接して来られたのは先輩達の(獅子のような)愛であり、武嶋蔦子はちゃんと皆に好かれていた。期待されていた。
生意気な後輩に、先輩達からの最後のプレゼント。
蔦子さん、大いに嫌がる。
締めの台詞はもちろん、

「ギャフン」

先輩達の気分になって、思わずほくそ笑んでしまった。


以上、メインキャラから離れたお気に入りの3品をご紹介。
部活を引退した後もしぶとく舞台退場を拒否した美奈子さんに感謝を。
そして満ち満ちたまま去り行く美奈子さんに惜別の念を。


これで卒業後も出てきたら面白すぎる。





コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://questmys.blog64.fc2.com/tb.php/26-4ee83bf3
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。