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「濃尾の虎、駿河へ参り鬼と死合う」 シグルイ 12 原作 南條範夫/漫画 山口貴由

2009年03月20日 23:19

シグルイ_12

「淫獣め やってくれた喃」
濃尾無双・岩本虎眼は娘・三重に乗移りて刃を抜く。
胸に秘めしは"復讐"。
「シグルイ」12巻の発売です。

魔神・岩本虎眼、怪物・牛股権左衛門の両名を斬り伏せた伊良子清玄は駿河大納言・徳川忠長の客人として将来を約束されていた。護衛を2人もつけ、いくを傍らに置いて堕ちた虎の現勢を哀れみ哂う。

正直護衛など不要であろう清玄ですが、この2人は女性でしたか。最後のページを見るまで分かりませんでした。
重ね重ね不憫なのは竜虎に人生を弄ばれるいく。虎眼はもとより、清玄に寄り添っても報われるとは思えず、むしろ酷くなっているのでは。戸田流印可・月岡の預かりとなっている身を見れば、共に暮らしている訳でもなく。
魔物清玄、真外道也。

一方、地に落ちた虎は調印のため駿府へ。前夜、打鮑のない四方膳を食し、戦に備える。

「虎は復活しつつあった」

藤木源之助、出陣の時来る。

「人の身の"盛衰"と"善悪"とは 必ずしも一致しない筈であるが 世間は衰えし者を"悪"と貶み 盛えし者を"善"と崇める」

今巻では衰えし藤木源之助の側面から見た物語が主軸として描かれていますが、回想という形で盛えし者・伊良子清玄の過去をも網羅しています。
両者を語る際、中継ぎとなるものはかつての清玄の兄弟子・峻安。仏のような形の変わらぬ笑顔に鬼を思わせる巨漢。剣の道など知らず、本職は医師。闘いに用いるはかつて清玄も扱いし殺法・骨子術。
究めし者は鬼となる。故に鬼を思わせる峻安は骨子術を究めたと見るべきである。
師である町医・伊良子清玄の技と名を奪った弟弟子を「魔の物」と判じた峻安は、その魔性を断つため駿河へ。
そして、峻安は藤木源之助と出会う。

人の奥底には"無明"と呼ばれる闇が潜み、覗いた者は鬼の姿へ化すると言う。
泣き、叫び、小便を垂れて絶命した峻安は、藤木源之助の"無明"を覗き鬼籍へ着いた。

"無明"と目にして思い出すのは伊良子清玄の編み出したる必殺の剣・"無明逆流れ"。あれは"無明"を天地逆さの流れにてに断つという意味だったのか。
1巻1話にて、三重は清玄の太刀にて正中線を断たれた源之助の姿を見ている。
結末は既に出ているのだ。それを此度、再確認させられた。

「武士道はシグルイなり」

御膳試合の日は近い。
我々はただ、その日迎える既定の結末を、黙して待つのみである。





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