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放浪息子 1~7 志村貴子

2008年10月11日 22:16

世の中に、コミックビームなる雑誌がありまして。
その中の連載作に、「放浪息子」なる作品がありまして。
これがまた面白いときたもんだ。

放浪とは彷徨うことです。
少年は性に恋に友達に、いろいろなものの間で彷徨います。悪く言えば優柔不断ですが、"彷徨う"ということは、心の中が揺れ動いているからなのです。そして、本作の良いところは、その心の揺れを描き表しているところにあります。
(志村貴子作品にはこういった揺れ動く心情を書いたもの、ぱっと見優柔不断な主要人物がよく出てきます)

主人公の名前は二鳥修一。なよっとした、線の細い男の子。物語は彼が転校してきたところから始まります。
クラスに通され、隣の席になった高槻君と修一はすぐに仲良くなります。
高槻くんの家で宿題をすることになったとき、修一は高槻くんの部屋にある可愛い女物の服を見つけます。高槻くんはボーイッシュな女の子なので、そういった可愛い服は着ません。要らない服に対し修一に「じゃあ二鳥君が着たらいいよ」と勧めます。修一は男の子、そんな服着られません。結局その服は修一の姉がもらうことになりました。
その晩、修一は夢を見ました。
髪を伸ばし、高槻くんにもらった服を着て、「似合う」と言われて喜ぶ夢です。
彼の夢は、可愛い女の子になることでした。

修一は女の子になりたい男の子。
高槻くんは男の子になりたい女の子。

普通こういうことは人には隠すもので、修一も隠していたわけですが、2話目で同じクラスの千葉さんにあっさりばれます。そして普通の人と異なる感性を持つ暴走少女・千葉さんは修一に熱烈アピールを始めるのでした。
身内にばれていないのがせめてもの救い、でしたが、あっさり姉にもばれました。そして姉の彼氏(になる人)に惚れられる始末。姉の仲介でデートをした際、修一は彼にカミングアウトします。
また、たまたま街で出会った大人のカップル・ユキさんとしーちゃんにもひょんなことからばれました。(ちなみにユキさんはニューハーフ。短編集「ぼくは、おんなのこ」の一作にも登場しています)
修一と同じく、女の子になりたいマコちゃんという友達も出来ました。
ばればれです。
本当に隠す気あんのかってくらいにばれまくります。
しかし、人に知られた分、仲間が出来たということでもあります。修一が女の子になりたいと知る人の中で、彼を邪険にし疎外させるものはいません(姉はキレてるけど)。

そんな環境の中、女の子になりたいとふらふら、ばれちゃったからもうやめるとふらふら。開き直ってふらふら、大人の女性に憧れてふらふら。高槻くんと仲良くなってふらふら、千葉さんとあれこれあってふらふら。姉のアイドルオーディションに巻き込まれてふらふら、姉のアイドル仲間に変態呼ばわりされてふらふら。
あっちにふらふら、こっちにふらふら。多感な少年期、自分の願いと周囲の反応に振り回されて右に左に彷徨います。

時は経ち、彼らもいつの間にやら中学生。多感さにも繊細さにも磨きがかかって参ります。
放浪息子・二鳥修一は次に何を悩み、どこを彷徨うのか。
続く8巻は今月25日発売。







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