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花やしきの住人たち 1 桂明日香

2009年01月23日 22:53

花やしきの住人たち_1

聖花女子高等学校の女子寮、通称「花やしき」。行き場を無くした少年が辿り着いたのは女の花園であった。
桂明日香さんが送る暴走系コメディー「花やしきの住人たち」をご紹介。

住人たちと題するものの、主な登場人物は限られています。
主人公である桜安芸。
安芸のハトコの北広蓮華。
蓮華の親友・恵庭あやめ。
あやめの双子・杜若。
この4人が織り成すすれ違いが本作の魅力。

遊び人の父が失踪し、祖父を頼る安芸。金持ちの祖父は、家事が得意な安芸を「女々しい」と評し、男らしく鍛えるために自らが経営する学校の女子寮へ叩き込む。「女性は守るもの」と教えられてきた安芸は、女子寮で女子をはべらかせと命じる祖父に反発。が、いざ入寮試験と称した悪ふざけに巻き込まれると、狂気を湛えて襲い来る寮生達。
偶然出くわしたハトコの蓮華と結託。試験に勝利した上で堂々と入寮する事を心に決めた安芸だが、最後の最後、商品の"肉"に釣られた蓮華の裏切りに遭い、安芸は不信感を募らせる。
しかし、入寮を決めたと蓮華に報告すると、彼女は大いに喜び、「安芸のことを好きになった(かも)」と告白してきたのだった。

以上、一話あらすじ。
初っ端からすっ飛ばした展開です。

以下、ネタバレ全開のレビューです。


登場人物の暴走っぷりが加速するのは、蓮華の親友・あやめが登場してから(一話の時点でモブとして登場しているが、そこはノーカウントで)。
花やしき寮長の命で安芸の家庭事情を探ったあやめは、寮に帰ってから蓮華が安芸に告白したことを聞かされる。蓮華に強い思い入れがあるあやめは安芸に胸を抉る言葉を投げかけ、傷付ける。初対面から心象を悪くしたあやめであったが、安芸はそんなあやめが男嫌いで痴漢に怯える危うさを目の当たりにし、ギャップにときめくのであった。
安芸があやめを痴漢から守ろうと決心した矢先、悲鳴が聞こえる。急ぎ駆けつけるとそこには、着衣の乱れたあやめと――ぼこぼこにされた痴漢。そしてあやめの鞄から零れ落ちる凶器の数々。

「また合法的に男をボコれると思ったのに
 シラけさせてくれるわ」

恵庭あやめ。安芸に殺虫剤を吹きかける恐ろしい女。

などと思っていたら、安芸・蓮華・あやめの三人でテスト後のデートへ出かける事に。
これを機にあやめの弱点を探ろうと画策するが、眼鏡をかけて現れたあやめは妙に女っぽく、不覚にもときめいてしまう安芸。さらに、何も知らない蓮華が安芸の家のことを訊いた時、あやめはさらりと誤魔化し、口に指を当てて「言わないよ」と仕草で示す。
安芸はあやめと2人きりになった時、素直に感謝の気持ちを表し、礼を述べた。が、そこに偶然にも"本物の"あやめが現れ、ときめきを覚えた相手はあやめの双子・杜若である事を知る。

「いいか桜 安芸…
 お前の考える「女らしい女の子」 今後そんな女にあったら
 だと思え!」

あやめと同じ綺麗な顔で、絶望的な言葉をかける双子の姉弟・杜若。

振り回されつつもあやめ(時々杜若)に心動かす少年・安芸。
決定的なのは、蓮華に家庭の事情がばれて落ち込んだところをあやめに慰められてから。
本当はあやめは心優しい女の子で、とても普通の少女なのです。
安芸、胸キュン。

しかし、1巻巻末で安芸は悟ってしまいます。あやめが好きなのは、同じ女の子の蓮華だったのです。

蓮華は安芸に一目惚れし、
安芸はあやめのか弱さに心動かされ、
あやめは蓮華だけに心を許す。

危うく脆い関係の中、3人はすれ違いの三角関係を展開します。

各主要人物のキャラが立っているため、持ち上げて落とすコメディー部分がおおいに映えます。欲望に忠実で抑えの効かない花やしきの住人たちは時に痛快に、時に豪快に笑わせてくれます。

のみならず、シリアス面ではちょっとした仕草や言動で心の機微を表し、技巧的な巧さも見せてくれます。
特にあやめ。
基本的に言動が素直でない彼女ですが、表情は面白いくらいに素直で可愛いです。
安芸の事情を知って立ち尽くす様、安芸を助けてやりたいが素直に動けない事への困惑、安芸の機嫌を直せて少しだけ浮かべた照れ笑い、好きな人の前で自然と浮かべる笑顔。
登場初期こそ嫉妬から敵役を演じて冷たい表情を浮かべ続けますが、杜若登場後の多少打ち解けた辺りから彼女の魅力が右肩上がり。

そう、彼女こそが正ヒロインだったのです!


げらげら笑えてにやにやできて、なんという良作!
今まで読まなかったのがもったいなかったと、早速2巻購入。
が、この2巻こそが物語の本番。
鬼門の扉が開かれたのでした。


花やしきの住人たち_2-1

続きの2巻レビューは明日。





* 最新3巻(完結)は、地域によっては早売りしてるとか。
   (2009/01/26発売が23日に出回ってる)
   明日探す。超探す。


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