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真庭語 西尾維新

2008年12月11日 22:24

真庭語

下から読んでもNISIOISIN(西尾維新)氏の戦国絵巻、乱世の物語。
「刀語」の敵役・真庭忍軍の十二頭領、その初代達を書いた物語、「真庭語」の発売です。
正式名称は「真庭語 初代真庭蝙蝠 初代真庭喰鮫 初代真庭蝶々 初代真庭白鷺」なのですが、長いので略します。

時にして「刀語」から遡る事200年。
タイトルにある通り、本作は初代真庭蝙蝠、初代真庭喰鮫、初代真庭蝶々、初代真庭白鷺の4人が十二頭領に選出されるまでを題材とした4編の物語。
でも表紙の女の子は真庭狂犬。
全編通して、真庭の里の観察者である真庭狂犬が頭領候補者と接し、その様を観察する。
主役ではないけれど。
主要ではある。

「化物語」に続いてアニメ化が決定している「刀語」。その宣伝も兼ねての1冊目でしょうか。
12巻完結、1巻1話で1クール。丁度良い話数ですしね。


真庭狂犬といえば、その本体は全身の刺青。
己の思念を刺青に込め、女性の体を乗っ取り幾百年も行き続けるくのいち。
その彼女が今回観察したのは4人。

初代真庭蝙蝠
野心を持たず、命じられるまま任務をこなす男。
十二頭領の候補に最初から名を連ねているものの、自らを下っ端体質と評し、上に立つことを良しとしない。
その彼が、里に起きた「密室殺人」を機に十二頭領の座を受け入れる。
里を愛する男の、決意を固めるまでの物語。

初代真庭喰鮫
平和主義者を自称する女。
平和のために手を汚す事を厭わず、忍者を正義の味方と評する。
一殺千生、一人殺して千人救うことを信条とする彼女の正義は独善的。
こいつの独り善がりな正義感は「傷物語」の自称神であるギロチンカッターに通じるものがある。
好むものは居るまい。憎みべき忌むべき唾棄すべき善の物語。

初代真庭蝶々
元々が忍びに向かず、頭領候補にも選ばれていなかった男。
その彼が一人の男との出会い、仕合、語合いを通じて十二頭領を目指す。
その男とは、虚刀流開祖・鑢一根。
忍びに向かぬ、忍べぬ忍びの、肯定的な物語。

初代真庭白鷺
任務達成率十割、如何なる忍術かも人に悟らせぬ神がかった男。
始めから真庭狂犬により反対され、敵意剥き出しに否定された忍び。
十二頭領選抜の審査である如何様博打にて、一切の如何様を気付かれる事なく、ぎりぎりに「負け続ける」。
嫌われた忍びが、理屈に出来ぬ超常の者であることを示す物語。


計4話の物語の中で、何気に白鷺の話が好きでした。
というか、キャラが好き。
冒頭から変だ、変な奴だ、変人だと言われ続ける彼ですが、確かに変な奴でした。

「まあ真て。小永久るとは意ったが雨けないとは意っていない」

一度否定し、去る者は追う。
ツンデレなのか天邪鬼なのか、どっちだ。
最後に爽やかに笑む点を思えば、矢張りツンデレなのでしょうが。
何はともあれ、イントネーションをずらして話し人を苛つかせる彼ですが、流石に「天使」と書いて「アリエル」と読ませるのは如何なものかと。


本作には「刀語」の傍系でありながら「刀語」とは異なる、「真庭語」独自の世界がありました。
読み易いし、取っ付き易い。
西尾維新氏曰く、「特に『刀語』を未読でも構わない作り」とのこと。確かに読んでおく必要は無いですが、既読であればちょこちょこっとお得かも。同じ歴史の直線上にあるので、それなりに未来と繋がってますから。
ファンなら思わずニヤリってやつです。

「化物語」「傷物語」「偽物語」「刀語」「真庭語」「蹴語」と、西尾維新作の物語が溢れるように湧き出てきます。
「真庭語」もなんだかんだで続巻が出るでしょうし、西尾維新氏から目が話せません。

取り合えず真庭人鳥が出るまでは続いてくれる事を期待しつつ、待て、次巻。





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