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放浪息子 ⑧ 志村貴子

2008年10月24日 23:02

放浪息子

世の中に、コミックビームなる雑誌がありまして。
その中の連載作に、「放浪息子」なる作品がありまして。
その8巻がこの度発売したわけですが、
こいつがどえらい面白い。

主人公の二鳥修一は女の子になりたい男の子。
可愛い服が大好きで、それを着るのが大好きで、可愛くなった自分が大好きで。
でも男の子が女の子の格好をすると笑われたりからかわれたりするので、その事で夢を見るくらい悩んでいる男の子。
何度か「女装しません」と誓いを立てたりもしましたが、好きなものは辞められない。

でも今回はやりすぎだろ。
段階的に調子に乗って、悠々デッドラインを超えてしまいました。

8巻は修学旅行(7巻参照)から帰ってきて、進級とクラス替えにより友達がバラバラになってしまったところから始まります。
クラスが違ったってお友達はお友達。一緒に登下校したり寄り集まってお喋りもします。

さて、ここから先はネタバレの世界。未読の方、ネタバレ御免の方は固くお断りしております。ちょっと待つので引き返すか読み飛ばすかのご選択を。
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はい、ちょっと待ちました。

今回のキーパーソンは新クラスで修一の隣席となった土居くん。
覚えてますか、土居。小6の時に「千葉さん好きな奴」事件で岡と殴り合ってゲロ吐いた奴です。
千葉さんに「言動も行動も臭いも嫌い」と言われてぶち切れた奴です。
まあ、岡とコンビでちょくちょく出てるので忘れるほどでもないですが。

土居はたまたま街で見かけた修一が、きれいなお姉さんと一緒だったところを目にします。それ以来そのお姉さんがなんとなく気になる土居。修一宅まで押しかけ、姉経由(姉同士が友達)で修一のメルアドを知り、「あのお姉さんに会わせてくれ」と言い出す始末。

困った奴だ。

それで結局言いなりになってしまう修一も修一なわけで。
しかし、いざ会ってみるとお姉さんはきれいなお兄さん(オカマのユキさん)だったわけで。しかも恋人持ちで同棲中なわけで。
そりゃすごすご引き下がるしかないわけで。

そして目覚める土居。

「男の美人て想像つかねえ わかんねえ」

物思いに耽る中、思い出すのは修一のこと。

「あいつもあんなふうになんのかな」

そして、思い立ったが即行動、修一に女装させて素直に「かわいい」と感想を口にする土居。

「おまえこれで学校来いよ」

困った奴だな!

そしてまんざらではない修一。不覚にもどきどきしてしまいます。
もちろんそれは土居に対しての恋心、と言うわけではなく。
クラスメートに女装癖がばれてしまう事に。
女装姿を見られる事に。
そして女装して登校する事に。

終わったと酷評すべきか。
始まったなと評価すべきか。

ここを読んでいて、1巻で高槻くんに言われた台詞が脳に木霊しました。

「とんだオカマ野郎だ」
(言われたのは夢の中でだけど)

8巻の最後はマコちゃんのモノローグで締められました。
ひざを抱えて小さく座る彼が、その時の状況を端的に表しています。

ポカンとした顔で。
小さくなって。
隅っこに丸まって。

まるで不安の塊でした。


どえらい引きで終わってしまいました。
これから続巻出るまで10ヶ月も待つのか。
ええい、このもやもやをどうしてくれよう。





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