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まじもじ るるも 1~2 渡辺航

2008年09月30日 22:37

「ぼくらの」⑨ 鬼頭莫宏
についてレビューを書こうと思ってたんだけど、読んでみたらネタバレ感想しか思いつかなかった。読んでない人がレビュー読んじゃったら「そんな話は聞きたくなかった!」と文句を言われかねんので、やめ。

と、いうわけで知る人ぞ知る漫画家・渡辺航さんの恋愛コメディー? 「まじもじ るるも」を紹介。
(小説のレビュー書けよって話だが)

渡辺航さん、ご存知ですか?
チャンピオンREDで「制服ぬいだら♪」(着替えが遅いってだけで5巻も続いたギャグ漫画)を連載されてました。今新装版で再販してるんで、書店で見かける機会も多いはず。同雑誌で「電車男」のコミカライズもしてました。そのせいで「制服ぬいだら♪」は連載中断しちゃったけど。しかも再開しないし。
今なら週刊少年チャンピオンで青春自転車漫画「弱虫ペダル」連載中。

そして本作も月刊少年シリウスにて連載中。
見所は単行本の表紙の枠部分。ローマ字で「MAGIMOGI RURUMO」と書いてあるんだが、それじゃ「まぎもぎ るるも」だろう。
"G" じゃなくて "J" だろう!
それとも "J" が変形しすぎて "G" に見えるだけかしらん? そんな気もする。

エロ大王の名を欲しいままにするヘンタイシバキこと柴木耕太は、突如現れた「いかにも」な女の子に「おまえは2日後死ぬ」と宣言される。女の子の名前はるるも。柴木がFHK(不思議発見クラブ)の実験で魔術書に願った「女子のパンツ欲しい」(本当はかわいい彼女が欲しかったけど空気読んだ)という願いを叶えるために魔界から現れた本物の魔女であった。
契約の代償は命だが、るるものためにパンツ返した柴木は半殺しで済んだ。鳥葬だったけど。
ほんでもってパンツ穿いて魔界に帰っていったるるもだが、半年後、柴木を半殺しで助けた罰として地上に落とされ舞い戻ってきた。るるもの修行は魔法のチケットで人間の願いを叶え、チケットを使い切ること。しかし、始めこそ協力的にチケットを使い切ろうとする柴木だが、るるもの使い魔・チロにより、そのチケットは柴木の命であると教えられる。
かわいい彼女とエロスを求めて結構下らない事にチケット使いまくりの柴木だが、ふと見せるやさしさに触れ、るるもは少しずつ柴木を気にかけるようになる。そんな自分を戒めようと自分に罰を科するるもだが……。

そんなことはどうでもいいくらいに、柴木のお母さんがやばすぎる。高校生の息子がいるようにはどうしても見えない若くてかわいいお母さんなのだが、時折目が腐ってるというか……息子を見る目が淀んでいる。何気ない会話の中で

「ところでコウタ
 最近少女の拉致・監禁はやってるけどあなたやってないわよね」

このお母さん、100%息子のこと信用してない。
すぐ包丁持ち出すし。
そういうヤンデレって彼女か幼馴染の属性じゃないの? こともあろうに母親かよ。

ボケキャラばかりの面子だが、時にボケ、時にツッコミ、テンポとノリは絶好調。すいすい読み進みます。
書店で見かけたらぜひ手をとって。
そんで表紙の文字が「MAGIMOGI」か「MAJIMOJI」か教えてください。
(まだ言ってんのか)


渡辺航さんはチャンピオンの連載で名前が売れてもっと注目されて欲しいと切に願う。



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BAMBOO BLADE ⑨ 土塚理弘/五十嵐あぐり

2008年09月29日 23:56

BAMBOOは竹。
BLADEは刀。
合わせて「竹刀」、で、剣道漫画・BAMBOO BLADE。
アニメ化もしたので知ってる人も多いかと。

原作者の土塚理弘さんは「清村くんと杉小路くん」シリーズのイメージが強すぎてぶっ飛んだギャグ漫画のイメージが強かったのですが、読んでみるとはっちゃけたギャグ漫画だったという、微妙に路線が変わった感じ。その辺は作画の五十嵐あぐりさんの力でしょう。そういうことにしておく。

剣道の天才・川添珠姫(通称タマちゃん)を中心にずぼらな教師・石田虎侍(通称コジロー)率いる剣道部が展開する学園ギャグコメディー。
読んでて気になるのはコジローと剣道部部長・千葉紀梨乃との関係。1巻からそれっぽい関係を匂わせつつ、9巻現在になっても一切進展なし。

と、いうわけでその辺気になって買い続けてた本作ですが、この巻だけは買わねばなるまい、と雑誌掲載時から決めていました。
以下、今巻のネタバレ満載ですがあえて反転しません。

コジローの学生時代からの先輩・石橋賢三郎率いる鎌崎高校剣道部との男女混合七人制試合。
鎌崎高校剣道部の部員達は誰もがやる気が無く、勝ちを求めず、期待もせず期待もされず。だらだらと惰性で剣道部員を続けているだけの状態であった。
元々は石橋がそんな部員たちにやる気を出させるため設けた試合であったが、1敗、2敗と敗北を重ね続け、遂には通常の試合ではありえない6連敗を喫することで思惑通りの苛立ちを募らせる。
必死になるのは格好悪い、そんなスタンスの鎌崎高校剣道部部長・岩堀猛は、その状況の中、大将戦にて珠姫と剣を交える。
しかし、あっさりと胴を取られた岩堀は「面紐が緩んでいた」と取り直しを申し出る。
続き取られた一本に対しては「胴紐がほどけていた」。仲間の部員ですら訝しがる露骨な手段で再戦を申し出た岩堀だが、3敗目にして「手首の返しが違った」と素振りを始める。珠姫の圧倒的な強さに負け続けるが、何度も立ち上がり、反省し、立ち向かい、また敗れる。

「違う…  違う!! 違うんだ!! 俺は…
 こんなもんじゃねぇんだよ!! 本当はもっとやれるんだよ!! 本当はもっと強ェんだよ!! もっと速ェんだよ!! ちくしょオ!! もっともっと凄ェんだよ俺は!! 本当だ!! 知ってんだろ!!?
 思ったように竹刀が…竹刀が動いてくれねェんだよ!! 脚が!! 腕が!! 本気でやれば強ェのに!! 動いてくれねえんだよ!!」


試合に負けて、岩堀は剣道部を辞める。言い訳をして、惰性で続けていた剣道を漸く手放し、岩堀は「本気の剣道」を始めるために道場へ戻る。

必死な人間は格好良い。
真剣な人間は格好良い。

最後の最後、岩堀猛は格好良かった。



ストロベリーシェイクSweet 1 林家志弦

2008年09月28日 21:08

昨日に引き続き林家志弦さんの作品。
レビュー書くに当たって林家志弦さんのことについて調べてたら、びっくり。
「え、落語家さんなんですか!?」
と、思ったら、アンサイクロペディアか。ふー、びっくりした。じゃあ嘘だな。
……嘘ですよね?

「ビージェネ!」のレビューでチラッと書きましたが、コミック百合姫連載中「ストロベリーシェイクSweet」。百合ギャグ漫画です。

押しも押されもせぬ人気アイドル・橘樹里亜(ジュリア)は同じ事務所に所属する新人・浅川蘭の教育を任せられることになる。新人の魅力に危機を感じる樹里亜だが、事ある毎に欄を怒鳴りつけながらも先輩として責任もって後輩の教育に勤める。
しかし、マネージャー・冴木涼子の「好きなんでしょ?」の一言で、欄への気持ちは危機感や嫉妬ではなく恋心なのだと気付く。そうして自分の気持ちに気付いた樹里亜は、欄に対して「お前と二人きりにしたら欄ちゃんが妊娠する」(byマネージャー)的な熱烈アタックを開始するのであった。

そんな漫画。

勘違いした方向に突っ走るテンションの高い作風。単行本一冊の中に男性キャラが出てくるコマはわずか数コマという徹底的に百合百合な作品。1巻の主要人物は欄とマネージャーを除いて皆レズだったりレズカップルだったり。ノーマルと思われていた欄にも、若干「先輩に対する尊敬」を超えた感情が垣間見えたりもする。
作品の良心であるマネージャー(つまりはツッコミ役)がいなければ一体どうなっていたことやら。

女同士のいけない恋愛に向かって猪突猛進暴走中の樹里亜ではあるが、仕事には真面目。「欄もデビューしたらライバル」だからと距離を置く宣言してみせたり、初オーディションで不安を見せる欄に対し「甘えるな」と喝を入れたり、プロとして1kgの体重増も許せないと体系維持に努めるなど、妥協を許さぬ態度は崩さない。
――んだけれども、並み居る変態どもの前に真面目な部分が霞む霞む。
お馬鹿でテンション高いノリ。
勘違いと妄想で突っ走るキャラたち。

「女の子の脳はファンタジーで出来てるの
 より美しいものを追い求めるのは自然の理
 つまり同程度の格好良さなら女子は男より女を選ぶということよ!!!」
(毛とかの差で)

そんな、ちょっぴりネジが外れて路線ズレちゃってる百合ギャグ漫画。
1巻の発売日が2006年1月18日なわけですが、2巻はまだか!?
続巻への期待が止まない。


ビージェネ!BEAT PUNK GENERATION 林家志弦

2008年09月27日 23:28

電撃コミックスとして発売されました今作、連載されてた事実すら知らなかった。
comic SYLPH(現在はカタカナでシルフ)という雑誌に連載されていたそうな。
キュン萌え☆トキメキ乙女コミックですってよ奥様!
少女漫画雑誌か、道理で知らんわけだ。「ULTRA SWORD」(エロ漫画っぽくないけどエロ漫画)読んで以来単行本も連載作も色々気にかけてきたつもりだったが、まだ甘かったか。コミック百合姫でやってた「ストロベリーシェイクSweet」も単行本出るまで知らなかったし。

*上記文中でエロだの百合だの出てきてますが、健全なギャグストーリー漫画家の方です。や、健全ではないかも知らんが。

百合乙女の鋭いボケ・ツッコミの応酬に定評のある作者ですが、本作は珍しくメインストーリーに男性キャラが大きく絡んできます。本当、男キャラほとんど出さない作者なのに。

熱くなれない無気力女・来堂夏月は幼馴染の深奈に誘われストリートボクシング「ビートファイト」を観戦する。しかし己に無い熱気に苛つき馬鹿にした発言をしてしまう夏月は同じく観戦に来ていたビートファイター・桜井礁にワンパンチでのされてしまう。
「一発殴る」
それだけのために元学生ボクサー・土方哲平に教えを請い、再戦を誓う。

いつもの作者のスタイルよりは、半歩ほど真面目寄り。
自堕落不真面目グータラ少女が基礎訓練を繰り返し、努力し、反撃より先の勝利を目指すようになる。
青春や。青春なんや。

「哲は夏月に期待している」と人伝に聞き、気持ち昂ぶりランニングに出かける夏月。最初は自分で教えてくれと頼んでおいて如何にしてサボるかしか考えていなかったのが、なんともはや、すっかりはまってらっしゃる。
にやにや。

一冊完結なのがちと残念。2、3巻続けばよりよいラストに辿り着いたのではなかろうか、と。
まあ、そういうところはウルトラジャンプに移籍した「はやて×ブレード」で補完するとしましょう。



ゼロの使い魔 15 <忘却の夢迷宮> ヤマグチノボル

2008年09月26日 23:58

さて、突然ですが、皆さんはあとがきを読む派? 読まない派?
私は読みます。
作者の姿が見えるようで、本との距離が縮まるような気がするのです。なので、単に謝辞を述べるだけのあとがきよりも、作者近況とかを書いてくれる人が好き。

で、今回はヤマグチノボル氏の代表作、ゼロの使い魔最新刊を買ってみたわけですが。
あり、何か雰囲気違うな~、と思って手にとって見たら、おまけでDVDついてた。
ああ、特装版か。
見れば普通のやつも平積みしてありますわい。
丁度他の本も色々買うつもりだったので、特装版買っちゃってもいいかな、なんて買っちまったわけですが。
面白かったなー、と思って作者あとがきを見てみますと。

……あれ、このあとがき、特装版用だな。

こういう時って、どうなんだろね。同じ本なのにオチだけ違うから「すわ、2冊目購入か!?」みたいなこの気持ち。小説本編の終わり方が違うならともかく、あとがきが違うだけでこういう気持ちになる人、どれくらいいるんだろうか。共感持てる人、挙手。
流石に買いませんけどね。現実的には、古本屋で見かけた時にちょっと立ち読み、てとこか。

特装版はカバーの背面がいつものグリーン一色ではなくイラストになってたり、めくるとイラストレーター兎塚エイジさんのイラスト&コメントになってたりと、いつもと違って新鮮な感じ。
DVDの内容はアニメ第一話らしいんでまだ見てないけど、「限定版」なんてのが好きな性質なのでちと高くても概ね満足。


さて、本編はと言いますと、続きものの感想書こうとすると、どうしても前巻以前のネタバレになってしまうわけで。

えー、まあ、なんだ。
タバサに萌える巻でした。

青い髪の少女・タバサが桃色になって赤く染まって、最終的にブラックタバサになってしまう話。
ははぁ、この娘、頭がいいな!

しっかしまあ、やけにあっさりと――でしたね。
てっきりわたしゃ、胸にルーンの伝説もびびる化け物はティファニアの使い魔になるものとばかり思ってたんですがね。これで分からなくなりました。8巻以降ハブられてたワルド子爵がティファニアの使い魔化して劇的復活を遂げるものと信じていたのに……。

あと、最近大物感が出てきたヘタレ貴族・ギーシュ。今回はマルコリヌより目立たなかった。
ああいうヘタレがたまに見せる漢義ってやつが好きなんだけど。
それも含めて、次巻に期待。



リトルジャンパー 全7巻 高田裕三

2008年09月26日 00:22

時をかける少年、完結です。

著者の作で有名なのはヤングマガジンで連載してた3x3EYESですが、アフタヌーン連載作である本書はどれだけの方がご存知でしょう。
意外とマイナー。知らない人は全く知らない。なんてもったいない!

面白かったよ!
リトルジャンパー面白かったよー!
山登って叫びたいね!

空から落ちてきた女の子は未来から来た娘でした。
やりたいことの見つからない主人公・一ノ瀬弘樹はそのインパクトにグッと来た。
一方、お父さん大嫌いと宣う千毬は、難病の母を助けるために十七年後の未来から来たのでした。
ところがどっこい、母親の本名も旧姓も実家の住所も知らない千毬は勢いタイムジャンプしてきた過去で立ち往生してしまう。
馬鹿は一ノ瀬家の遺伝なのだ。
果たして千毬は母親を見つけ出し助けることができるのか!?
下心一杯の弘樹と共に、千毬は母親探しに東奔西走するのであった。

以上、1巻あらすじ。

大きく分けると以下の3章構成。
 1-3(中盤)巻が現代編
 3(後半)-5巻が未来編
 6-7巻がミッシング・ゼロ編

始めは流されるままの優柔不断な馬鹿、一ノ瀬弘樹が捕らわれたり逃げ出したり巻き込まれたり死ぬのが怖くてやっぱり逃げたりヤンデレに愛されたり娘に嫌われたくなくて逃げようとしてしくじったり勘違いしたりする成長の物語。
・・・間違えました。成長してなかった。

絵面で見ると1巻と7巻じゃ大分りりしさが違うわけですが、それもそのはず。彼は生まれ変わったのです。
立派な親馬鹿として!
娘大好き!

わー、こいつは大変な変態だ。

面白いのに何故かマイナーな本作、「完結したし、読んでみようかな」って人もいるだろうし、今は多くを語りますまい。
また今度、1-7巻じっくり読み返した後でレビューを書くとしましょう。

お父さんは弱くて意気地もないけれど、愛する娘のためならがんばれるのだ。
そういう当たり前の強さを教えてくれる話。

続きはまた今度!





宙のまにまに ⑤ 柏原麻実

2008年09月24日 23:35

天文学青春漫画の5巻発売。
無限の住人と同じ雑誌に載ってるとは思えないほどのほんわかぶりです。
(無限の住人は作中ちょびっと出てくる)

くせ毛の美少女・蒔田姫は強敵・明野美星(お姉さん的な幼馴染のちびっ子)を押しのけて想い人・大八木朔と恋仲になることはできるのか!? がメインストーリー(嘘や)の本作ですが、今巻ではちょこっと外れましょう。

3年生の卒業、新入生の勧誘、地学部復活騒動、そして皆でバイトして手に入れた理想の望遠鏡・テレスコ君。彼らは対に、星猛者サンクチュリアにてキャシー・レヴィー彗星を目の当たりにするのだった。晴子照れちゃう☆

以上が5巻のあらすじ。
うん、大体合ってる。


それはさておき、注目すべきは卒業してしまった蒼栄高校三年生、路万部長。
そして同じく野木城高校三年生、近江部長。

2人の出会いは幼いに頃所属していた天文クラブ。見たかった天の川も期待外れ、と退屈していた近江に星の神話を語る路万。それをきっかけに近江は星への興味を持ち始めるが、路万は体調を崩し天文クラブを辞めてしまう。
それから数年後、高一の秋。近江が蒼栄高校の文化祭で見かけたのは、地学部の受付でしょんぼりとする路万だった。
再会はそこから更に2年後、蒼栄高校の地学部が路万始めとする部員たちの手で天文学部へと生まれ変わった後。近江が所属する野木城高校主催の県内高校天文ネットワーク(高天ネット)秋季観測会の場で。
近江に対しはじめましてと挨拶する路万。

「……はじめまして?
 ほんっとーーにはじめまして?」

路万、吐血。

そこからが積極的な近江は、路万と二人で予備校にも通うほどの仲になり、同じ大学を目指す。
受験の緊張から体を壊し食欲のない路万を、少しずつなら食べられるかも、と食事に誘う。
更に健康と長寿の星・カノープスを見せて路万を元気付ける。

「ありがとう、近江さん……。でもどうして……こんなによくしてくださるのですか…?」
「それ…私に言わせる気?」


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たまらんな!

そして二人は同じ大学へ。
作中明言されてませんが、57頁作者のメッセージに一言。

近江さん
初恋を叶えました。


ローリング ローリング
若い青春 恥かし悶える

この二人が幸せだと見てるこっちも安心できる。
末永くお幸せに。


それにしても路万部長、最後まで吐血で締めてたな……。



きみとぼくが壊した世界 西尾維新

2008年09月23日 20:43

下から読んでもNISIOISIN(西尾維新)氏の世界系3冊目。
シリーズの折り返しだそうで。

シリーズ通しての謎解き役・病院坂黒猫嬢が高校の卒業祝いに愛すべき友人・櫃内様刻と共にロンドン旅行する話。

いつもは無茶な問題を用意して力技で解決する著者の作風ですが、今回も同じ。
"ない"問題は"解けない"ので、違うとも言えるけど。

主軸は「呪いの小説」について。
こいつにまつわる話が1回転2回転どころじゃない転がり様を見せて最後には磨耗しすぎてなくなっちゃった感じ。
まあ、こんな主軸どうでもいいや。
真のメインディッシュは3つ。

1.説明不要、シャーロック・ホームズ博物館
2.人形屋敷のマダム・タッソー館
3.大英博物館のロゼッタ・ストーン
  (ここだけピンポイント)

従業員もドン引きとはまさにこのことだ。

前2作よりも化物語のノリに近かった。趣味丸出しの掛け合い漫才。そのせいで病院坂黒猫は作者が性格忘れたのかと思ってしまった。変わりすぎだろ、これ。
あと、もう出ないだろうと思っていた串中弔士が再登場。本物中の本物は、今回も相変わらず女装少年でありました。姉の形見いつまで着てんだこいつ。
櫃内様刻は変わらないと思ったけど、読み返すと普通におかしいからな、この人も。

この著者は実験的というよりも挑戦的というか、挑発的な作風なので、読んだ感想が分かれると思う。
許せる、まあ大丈夫、許せない。
本作についての自分の感想は、「まあ大丈夫」。好きな著者の作品でもあるし、今後続巻出れば買い続けます。
しかし、前2作でもついていけなかった人にはちょっと、きついかも。
過激に言えば「ふざけんな!」。
ここでもその後激怒する人と大笑いする人に分かれるんだろうけど。

気が向いた時に気軽に読める作品でした。
前2作を楽しく読めて化物語も面白かったって人にお勧め。
もちろん、西尾維新好きには無条件でお勧め。



AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ 田中ロミオ

2008年09月22日 23:45

表紙はローブを纏う魔導師少女。
見るからにファンタジー。
ときめくカバーの紹介文。

「情報体の干渉は、プロテクトを持たない現象界人には防ぐことはできない」「何いってんだかわかんねーよ」実はだいたい理解できていた。

期待に胸膨らむ。

田中ロミオ氏のガガガ文庫4冊目、
"AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~"
前三冊"人類は衰退しました ①~③"で妖精たちとのほんわか不思議ストーリーを提供してくれた著者は今作でどのような冒険譚を読ませてくれるのか。

ネタバレしないように感想書くのが難しい話だなー。


主人公は佐藤一郎。通称メンズ(男の佐藤だから)。
ヒロインは佐藤良子。通称レディス(女の佐藤だから)。

メンズは中学生までは家族に迷惑をかけて暴走していたが、普通の男子生徒として更正し、高校デビュー(不良やモテ男でなく、一般人として)を果たしたばかり。
数学の教科書を教室に忘れたメンズは、翌日提出の宿題を片付けるため夜の学校へ。

そこで、青の魔女と出会う。

幻惑のステージに立つ美しき魔女。彼女の名前は佐藤良子。
魔女は彼女の言う「現象界」で、「竜端子」なる多機能デバイスを回収していた。
偶然にも関わりを得たメンズ佐藤は、青の魔女に対し協力を申し出る。
一度は自ら協力を申し出たメンズだが、その申し出はすぐに反故され破棄される。
その理由はメンズの過去、家族に迷惑をかけ悲しませた中学時代にあった。
しかし、メンズの思いを裏切るように事態は進み、魔女を中心とした勢力と魔女を否定する勢力がぶつかり合うこととなる。


メンズは半ば強制されたとはいえ、再び魔女サイドに立ち「竜端子」探索及び魔女の生活に助力する。否定しても理解できてしまう「魔女の事情」に心傷つきながらも。
メンズサイドに立てば過去から学び一貫した主義を貫いている。行動ではなく、心の持ち様として。
だが、否定派のサイドに立てば、一読者としてその主義も理解できる。異端や特例を認めてしまえば、平等が死ぬ。一部の特例のために、規則をまじめに守る側が相対的な不利益を被るためだ。
作中での否定派の行動理由には、気に食わない、という単純な一面も垣間見える。けれど、衝突するための理由としては十分だし、我慢する理由もない。
否定派の、最後の最後に漏れた言葉。

「……ひきょうだぁ」

気持ち、分かるなぁ。

大団円だけど!
一人だけ円から外れてるのが! 寂しい!

大島頑張れ。
大島超頑張れ。

(ネタバレ反転)
ちなみにこの話、ファンタジーじゃないです。
読めばすぐ分かることだけれども。


ラスト・イニング あさのあつこ

2008年09月21日 21:54

新しくはないんだが、最近読んだので紹介。

あさのあつこ(漢字じゃないよ)さんの小説、
ラスト・イニング。
野球小説の名作と名高いバッテリーの続巻(一冊完結)。

バッテリーは映画化・ドラマ化・漫画化と大流行したものでご存知の方も多いでしょう。
野球経験者にはどうも物足りないようですが、野球やらない自分には大変面白うございました。
天才・原田巧と女房キャッチャー永倉豪とが中心で、他のチームメイトにあまり目が向かなかったこと、試合中もチームワーク云々の話が少ししか出ないことが経験者には物足りなかったようですが、自分的には十分でした。
試合じゃなくて、試合前の日常、試合に向けての期間を書いたドラマ模様が。

海音寺キャプテンがお膳立てし、瑞垣俊二がマネジメントし、天才ピッチャー原田巧VS天才バッター門脇秀吾の対決を実現する。
バッテリー読了後の満足感は熱い興奮を余韻として残してくれました。

で、人の感想読んだり、wikiでバッテリー(小説)を検索して熱い余韻をもう少し楽しもう、と思ってたら、なんだか情報量が多いぞ。
文庫本全六巻を読了したはずなのに、知らない情報がある。
すわ、映画版情報か? と思ったら、どうも違う様子。
読み飛ばしちまったかなーと思って思わず読み返したが見つからず。しばらく悶々とした日々をすごしてしまった。
そしてある日、ふと書店で見つけた、"ラスト・イニング"。
ああ、あさのあつこさんの作品一覧に載ってたなー、と思って何気なく手に取ると、帯に書いてあるじゃないですか。

『「バッテリー」屈指の人気キャラクター瑞垣の目を通して語られる、彼らのその後の物語――』

これかぁーーー!!

即買い。
即読。

青春っていいね!

wikiでネタバレ見ちゃったのが悔しかったので、長いレビューはなし。本当に紹介だけ。
同じようにもやもやしてる人がいたらこいつのせいですよ。

ハードカバーで、まだ文庫版が出てないのね。道理で、文庫本コーナー探しても続巻ぽいのがなかったはずだわ。

取りあえず、これだけは言わせてもらおう。
(以下、ネタバレ反転)
顔も見たことない海音寺に電話相談だけで恋心持った瑞垣妹にきゅんときた。瑞垣のお兄ちゃんぷりにも。





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