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おおきく振りかぶって 11 ひぐちアサ

2008年10月25日 23:59

おおきく振りかぶって

スポーツ物はあまり読んだりしないのですが、たまに見ると面白くてそのまま引き込まれる事があります。
本作、「おおきく振りかぶって」もその一つ。きっかけはアニメ。
TV効果は凄いですね。見やすいし、分かりやすいし、全国区だと知名度は一気に上がるし。

主人公・三橋廉は中学時代、祖父の経営する三星学園でひいきを受け野球部のエース・投手を3年間務めた。そのせいでチームメイトに無視され負け続けた中学時代。
高校進学の際に逃げ出した先、他県の西浦高校では野球を辞めるつもりでいたが、軟式から硬式になって初年度の西浦高校野球部に捕まり、もう一度投手としてマウンドに立つ。
自己評価の極めて低い三橋だが、遅い球速を補って余りある5つの球種(まっすぐ、速いまっすぐ、カーブ、シュート、スライダー。本当はもう一個あるらしいけど未だ不明)と、プロでも出来ない9分割のストライクゾーン投げ分けで次々とバッターを打ち破っていく。それは三橋だけの力ではなく、捕手・阿部隆也の分析力と組立てに因るところも大きい。
硬式一年目。選手は1年生のみ、10人。顧問は野球に詳しくない、監督は女。
聞けば逆境だらけのような状況だが、理論的・合理的な練習方法や熱意と技術に優れた監督の指導などにより、夏の高校野球で快進撃を遂げていく。
初戦から去年の甲子園出場・桐青高校とぶつかり、5対4で辛くも打ち破る(アニメはここまで)。

三橋のマウンドにかける執念(沖曰く「投球中毒」)は異常。中学時代罵られても無視されても腕を折られそうになってもマウンドを降りなかった3年間。それは西浦高校に入ってからも同じで、「わがままが通じないのがいい」と言っていざとなれば替わると口にしているが、桐青高校との試合で握力が落ちシュートを投げ損じた後も、執念で立ち上がり続投し続けた(阿部も監督も本気で替えるつもりはなかったが)。
我侭にも取れる態度だが、「マウンドを譲りたくないのは投手として長所」と安部に評されている。それは安部がかつて組んでいた投手が80球で必ずマウンドを降りることに反発しての言葉でもあったが、三橋が安部を信頼し、高校でも投げ続けるきっかけとなっている。
ただ、西浦高校のちゃんとした投手はまだ三橋しかいない事から、最近の話では安部も大分過保護になってきている。「三橋が故障=夏大会の終了」が安部の頭の中にあるらしく、三橋の体調管理にまで口を出し過ぎている感があり、口調の厳しさから三橋に恐れられてもいる(他の選手とは仲いいのに自分は怖がられている事から、この事は安部のプチトラウマにもなっている)。

で、ここから11巻の話も入ってきます。ネタバレもあるよ。

三橋と安部の歪な関係は安部の父からも指摘され、11巻ではお互いの内心の描写により、通じ合っているようですれ違っている点が強調されている。安部自身も内心、三橋と自分の関係はおかしい、と考えてはいるものの、三橋がどーもこーもな性格のためなかなか改善できないでいる。一方で、自分の気持ちは三橋に通じている、と過信しているところもあるため、改善のための起点にもなれていない。

西浦高校は勝ち進み、次は5回戦。相手は美丞大狭山高校。
桐青高校を打ち破った西浦に対し、美丞大は情報分析し、三橋を打ち破る算段を立てる。
安部の分析力、三橋のコントロール力を逆手に取り、投球の組立てに投手の考えが介在しないという隙を突いて初回から3点のリード。

次巻からは1回の裏・西浦高校の反撃が始まるのだが、予告を見る限り苦戦を強いられる様子。


勝つか負けるかの展開ももちろん大切ですが、今巻での件は三橋と安部の関係性改善のきっかけとなりそう。過保護と依存の一方行的な関係から、両方向の信頼関係に発展できればいいのですが。
「投手なんてみんな我が強くてキズつきやすい」と言う安部自身も十分我が強くてクセのある人間なわけで。やろうと思って上手くいくわけでもないんでしょうなぁ。



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