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「使わない大金って腐るよね」 ビリオネアガール 1 原作 支倉凍砂/漫画 桂明日香

2010年11月14日 22:59

ビリオネアガール_1

叔父から紹介された家庭教師のバイト。なんと時給が一万円。
何か裏があるのでは、と訝しがるが、その実やることは普通の少女に数学を教えるだけ。
ただ一つ普通でないのは、少女は総資産170億を持つデイトレーダーだったのです。

お金と幸福を題材にしたプレミア青春ストーリー「ビリオネアガール」1巻の感想です。

原作は「狼と香辛料」でお馴染みの支倉凍砂先生。ライトノベルに経済という異色分野を開拓した作家です。
そしてそのストーリーを絵にしたのが桂明日香先生。ギャグもシリアスもラブコメもファンタジーだってこなせるオールマイティーな漫画家です。

何という最強コンビ。帯を見ただけで期待に胸が熱くなったのは言うまでもありません。

以下、感想です。
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「もう完璧に意識してますね。ニヤニヤ」 ハニカム 3~4 桂明日香

2010年06月01日 23:42

ハニカム_3ハニカム_4

主人公は御手洗のはずなのにあまり目立たない本作。それは恋する乙女の視点で描かれることが多いから。
乙女たちによる御手洗争奪戦も苛烈を極めた、1話に1回はにかめるドキドキラブコメ「ハニカム」3~4巻の感想です。

1巻の感想はこちらから。
2巻の感想はこちらから。

3,4巻を並べると登場キャラクターもほぼ勢ぞろいです。
その中でメインはやはり3巻に並ぶ乙女たち。

○恋する赤貧・鐘成律子。御手洗スキーに関しては貫禄のNo.1。
○病弱でウブなお嬢・守時規子。初登場以来着々とポイントを稼ぎ、暫定1位にも迫る勢い。
○勘違い魔性の女・湧水萌。御手洗からの熱い視線を受けながらも未だスルー。

舞には王里がいるし、ホール長は人類ではないので、現在のところこの3人が御手洗争奪戦の主力メンバーとなります。

鐘成&守時 → 御手洗 → 萌 → シャア

と見事な一方通行を形成しつつ、この恋はどこへ向かうのか!?

とか言いつつ中間結果では意外にも王理が一番という結果になってしまいましたが、現在はどのような情勢となっているのでしょうか。
早速見ていきましょう。
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ハニカム 2 桂明日香

2009年01月31日 23:28

ハニカム_2

先日レビューしました「花やしきの住人たち」最終巻に1日遅れて発売しました、同作者の著作「ハニカム」2巻の発売です。

「花やしきの住人たち」では心に傷負う少年少女の物語が描かれましたが、打って変わって本作「ハニカム」では健康優良児達の距離感の測れぬ微妙な恋愛模様が展開されています。

さて、2巻の見所はというと、
1、強敵登場、その名は守時規子
2、赤い彗星マニア、暴走する
3、お似合いのダメ男とデブ専
の3本柱です。

余談ですが、今更ながらコックの米斗王理は続けて書くと「料理」になるのね、と人物紹介を見ながら気付いた。店長の名前の糸丑治五郎が「ヒモ・ジゴロ」なんて女泣かせな名前である事にはすぐ気付いたのだけれども。
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花やしきの住人たち 3 桂明日香

2009年01月26日 21:48

花やしきの住人たち_3

聖花女子高等学校の女子寮、通称「花やしき」。心に傷持つ少年少女達には、そこしか住む場所がなかった。けれど、そこでの生活はとても楽しいものだった。
桂明日香さんが送る傷だらけの物語「花やしきの住人たち」最終巻をご紹介。

1巻を読んだ時点ではこんなに重い話になるとは思ってもみませんでした。

初対面から攻撃的なあやめに対し、安芸は悪印象を抱いていた。しかし、時折見せる女の子らしさや、歳相応の弱さ、心の危うさを目の当たりにし、放っておけないと思い始める。
蓮華が安芸に告白、安芸があやめに告白、あやめが蓮華に告白し、壊れていく3人の関係。
あやめが沈んでいくのを見かねた杜若は、元凶である安芸を殺しに訪れ、そこで中学時代彼らの身の上に何があったかを語る。
安芸はあやめの過去を知り、現状を省みて、自分は花やしきにいない方が良いのではないかと思い始めるのであった。

1巻でコメディー、2巻でシリアスストーリーを展開した本作。
作者談によると、1巻はオマケ、2巻がヤンでて3巻でデレるそうです(作者ホームページ[ad lib]2009/01/23のコメントより。日毎に上書き更新されているようなので、原文無しでうろ覚え)。
今回もネタバレ全開でレビューします。
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花やしきの住人たち 3 桂明日香

2009年01月25日 23:25

花やしきの住人たち_3

聖花女子高等学校の女子寮、通称「花やしき」。心に傷持つ少年少女達には、そこしか住む場所がなかった。けれど、そこでの生活はとても楽しいものだった。
桂明日香さんが送る傷だらけの物語「花やしきの住人たち」最終巻をご紹介。

っていう記事を書いてたんだけど、書いてる途中で2回も消えた。
2回目なんて保存すれば完成だったのに。
もう書く気がしない。

花やしきの住人たち 2 桂明日香

2009年01月24日 23:29

花やしきの住人たち_2

聖花女子高等学校の女子寮、通称「花やしき」。行き場を無くした少年は女の園に振り回され、その中で恋心を見つけた。自分の好きな相手と、その人が好きな相手を。
桂明日香さんが送る青春ストーリー「花やしきの住人たち」2巻をご紹介。

1巻の感想はこちらから。

父親から女性像と言うものを聞かされていた主人公・桜安芸は、その理想像として「か弱く淑やかで思いやりのある、守るべきもの」と思っていた。
が、いざ女子寮に住み込んでみれば、凶暴凶悪、欲望に忠実、平気で人を騙し、裏切り、傷付ける。安芸の持つ理想像はあっという間に吹き飛ぶが、その中で彼は"守りたい人"を見つけたのであった。
が、危うげなその人には、既に意中の相手が居る事を悟る。

というのがざっくり1巻のあらすじ。
個性的な寮生達に振り回される安芸の姿が笑えるコメディーでした。

続く2巻はどうなるのか。発売済なのか。
気になって購入前に作者ホームページ[ad lib]を確認したところ、ギャラリーの中に気になる絵が。

花やしきの住人たち_2-2

2巻の扉にもなっている絵です。
少女2人が仲良く手を繋ぎ笑い合う、それだけの絵なのですが、一見して目を引く異質な部分が一箇所あります(赤○つけて拡大したとこ)。

コメディーだと思っていたら、なにか、おかしいのです。
以下、前巻に引き続きネタバレ全開でいきます。
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花やしきの住人たち 1 桂明日香

2009年01月23日 22:53

花やしきの住人たち_1

聖花女子高等学校の女子寮、通称「花やしき」。行き場を無くした少年が辿り着いたのは女の花園であった。
桂明日香さんが送る暴走系コメディー「花やしきの住人たち」をご紹介。

住人たちと題するものの、主な登場人物は限られています。
主人公である桜安芸。
安芸のハトコの北広蓮華。
蓮華の親友・恵庭あやめ。
あやめの双子・杜若。
この4人が織り成すすれ違いが本作の魅力。

遊び人の父が失踪し、祖父を頼る安芸。金持ちの祖父は、家事が得意な安芸を「女々しい」と評し、男らしく鍛えるために自らが経営する学校の女子寮へ叩き込む。「女性は守るもの」と教えられてきた安芸は、女子寮で女子をはべらかせと命じる祖父に反発。が、いざ入寮試験と称した悪ふざけに巻き込まれると、狂気を湛えて襲い来る寮生達。
偶然出くわしたハトコの蓮華と結託。試験に勝利した上で堂々と入寮する事を心に決めた安芸だが、最後の最後、商品の"肉"に釣られた蓮華の裏切りに遭い、安芸は不信感を募らせる。
しかし、入寮を決めたと蓮華に報告すると、彼女は大いに喜び、「安芸のことを好きになった(かも)」と告白してきたのだった。

以上、一話あらすじ。
初っ端からすっ飛ばした展開です。

以下、ネタバレ全開のレビューです。
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ハニカム 1 桂明日香

2008年11月14日 23:24

ハニカム_1ハニカム_u

コンピュータ雑誌である週刊アスキーにて連載中の「ハニカム」。掲載誌の内容とは裏腹に、ファミリーレストラン"Honey Comb(ハチの巣)"にて働く若人達の姿をキャッキャウフフと描いたギャグ漫画。
後書きにて、作者の桂明日香さん本人も、息抜きに何も考えないで楽しめるよう、目標を

「一話一回はにかめる」

と定めています。

そして出来上がった作品は、見事に目標通り。
毎回クオリティの高い4ページを提供してくれます。

登場人物もガンオタ、赤貧、計算ロリ、クール超人(表紙の女性4人)に主人公、コック、店長(男性3人)と濃ゆい面々が揃っています。キャラ萌えの人も安心。
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螺子とランタン 桂明日香

2008年10月20日 23:58

螺子とランタン1螺子とランタン2

少年誌にて連載された少女漫画(っぽいもの)第2弾。
「BLOOD+」のコミック版や「ハニカム」の作者と言えばお分かりになるでしょうか。
分からない人はググろう。
ググるのが面倒な人はこちら
(桂明日香さんのホームページ[ad lib])

桂明日香さんのデビュー作にして傑作「螺子とランタン」をご紹介。
苦学生の家庭教師と侯爵家令嬢の心の交流を描いた物語です。
(カバー絵は2008年5月末より上図右に変更された様子)

スラム育ちだが、成長して実父である男爵の家に引き取られたニデル。学問に励み、持ち前の勤勉さから優秀な成績を残すが、その身の上故にスクールでの扱いは凄惨なものであった。
そこへ侯爵家令嬢・ココの語学講師として家庭教師に雇われた彼は、「学問で成り上がる」ことを目的に、ココを出世のため利用しようと目論む。
しかし実際侯爵家へと出向けば、教える相手は両親が事故で他界し、幼くして爵位を継いだ"女侯爵"。
親に甘えたい、まだまだ遊びたい盛りのココに対し、ニデルは心を乱し、不器用ながらつい甘やかしてしまうのであった。

ニデルはスラム育ちであることに劣等感を持っている。
ココは侯爵として振舞うことに自信がない。
大人と子供の差はあれど、二人はお互いの隙間を埋め合うようにして心を通わせていく。

傍目から見るとココが一方的にニデルに甘えているようにも見えるが、ニデルはニデルで確かにココのことを大切に思っている。
その二人の間に割り込んでくるのは、ニデルのスラム仲間で侯爵家の新米女給・ノラ。
そしてニデルの弟で男爵家正妻の長男・アーサー。

子供の頃からニデルを弟子扱いして引っ張りまわしてきたノラの登場により、ココは気が気でない。ニデルとノラには共有するたくさんの思い出があり、気安く慣れ親しむ二人を見てココは心取り乱すのであった。一方、ニデル大好きですっかり感情移入もし終わっているノラは、ぽっと出のココにニデルを取られたことで涙を流す。
そしてニデルに対抗するアーサーもまた、ニデルと同じく心臓の弱い己の体に劣等感を抱いていた。優秀で且つ健康な肉体を持ち、実父である男爵からも「爵位はニデルに継がせたい」と口にされている。その上でニデルに気遣われ、彼の劣等感は胸の奥まで染み渡っていた。何かにつけてニデルに因縁をつけ、対抗し妨害を企てるアーサー。


嫌われ役に甘んじるアーサーだが、嫌いになれる人物ではない。
憎まれ口しか叩かないものの、ニデルとココの仲が崩れそうになれば苦言の中に助言を混ぜる。自らの引き際を知り、周囲に憎まれたまま言い訳もせず潔く退場する。
さらに言えば、彼も物語の中で実らぬ恋に迷う一人であり、秘め続けるその態度に哀愁を覚える。
物語中で一番損な役割を与えられた彼を、憎めようはずもない。

もちろん、主要人物であるニデルとココの淡~い心の揺らぎこそこの物語の真骨頂である。
というか、無邪気なココが可愛い。
ニデルのために頑張って、褒められたら素直にうれしい。ニデルを人にとられれればやはり嫌な気持ちになる。ニデルになにかあれば心配する。
裏切られたと思って拒絶してしまうこともある。
それでも、最後に「大好き」な気持ちを捨てきれず、ココはニデルを抱きしめる。

子供らしくお馬鹿で、どこまでも邪気のない彼女に暗い悩みは払拭されてしまう。厳しい貴族社会の中に現れた清涼剤のような少女。彼女のおかげで、ニデルの心は救いを得た。それはココにとっても同様で、大切な人がいることで彼女は少しずつ成長していけるのだ。


蛇足かもしれないが、色眼鏡をかけて読み直すと、桂明日香作品は鍛え抜かれたフェチズムが醸し出されている気がする(それは英国ロマンスを描いた森薫さんの「エマ」とは別路線で)。
マニアックと言うか、一部の人の心を鷲掴むと言うか。しかもネタによって「一部」を指す方向が多岐に渡る。読んでいてニヤニヤ。そんな通好みのポイント満載。
一例としては、侯爵家の執事さん。
彼は寡黙で厳しく、冷静で優秀、隙がない。冷たい感じを読者に持たせる、典型的な"使用人"としての完璧な執事。
それは、風邪を引いたら紅茶にジャムを入れて気遣うような、自嘲に一言感想を応え心の傷に薬を塗るような。飴と鞭を使い分け、調整と矯正を加えるそのさり気無さ。そこまでを含めての、完璧な執事。


1冊完結の作品ながら、その1冊に桂明日香作品の魅力が凝縮されている1品。
心に残って読み返したくなる。
読み返してまた面白いと感じる。
正に傑作です。






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