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「強くて優しい人。君はぼくの恩人」 3月のライオン 5 羽海野チカ

2010年11月28日 22:13

3月のライオン_5

島田八段の敗戦報告。
新しい年度の始まり、そして進級。
始まる新人戦。
そして――

零が人のために真剣に考え始める「3月のライオン」5巻の感想です。

1~2巻の感想はこちらから。
3~4巻の感想はこちらから。

表紙は幼い頃の零。ナワシログミの葉の陰に座り将棋の本を読んでいた彼が顔を上げた理由は、巻末辺りの話を読めば分かります。
そして裏表紙とピンナップに描かれているのは、春の日、桜の下で日を浴びる気持ちの良さそうなひなた。5巻を読み終えた後この笑顔を見ると切なくなります。

心をグッと鷲掴み。
零の中で誰かのために戦う覚悟が芽生えた5巻です。

以下、感想です。
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「桐山のアタマをかち割り氷(将棋味)」 3月のライオン 3~4 羽海野チカ

2010年11月27日 21:00

3月のライオン_33月のライオン_4

高校生にして将棋のプロである桐山零が苦悩しながらも色んな人達に助けられて生きていく物語。

将棋に生きる者達を描く「3月のライオン」3~4巻の感想です。

1~2巻の感想はこちらから。

5巻の感想を書こうと思ったらその前の感想を書いていませんでした。なんてこった。
おかげで3巻のほんわかした表紙と4巻の渋さ漂う島田八段の絵が並んでしまいました。おお、何という違和感。

しかしこの島田八段の登場は零にとって一つの救いでもあります。

以下、感想です。
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かの女は忍具ムスメ! 1~2 原作 阿智太郎/作画 板場広志

2009年01月18日 20:57

かの女は忍具ムスメ

倉の中で見つけた忍者刀は400年の時を経て九十九神となっていた。おとぼけと勘違いと少量のドキドキを混ぜ込んだ作品「かの女は忍具ムスメ!」をご紹介。

阿智太郎氏の作品で忍者物といえば、電撃文庫刊行の「いつもどこでも忍²ニンジャ」全6巻および、MF文庫J刊行の「陰からマモル!」全12巻を思い浮かべます。
上記はいずれも完結作ですが、本作「かの女は忍具ムスメ!」は現在もヤングアニマル嵐にて連載中の作品。小説原作は無く、直接板場広志氏(「MOUSE」とか描いてた人)が漫画として描いています。
ノリ的にはいつもの作風ですが、青年誌連載ということもありお色気が大目。シリアスとコメディーとエロスを描き分ける板場広志氏の絵が話にマッチしているため、大変読みやすいです。阿智太郎作品のイメージまんまですよ。

しかしどんだけ執筆ペースが速いのでしょうね、阿智太郎氏。電撃文庫では「トラジマ!」書いて、MF文庫Jでは「魔界ヨメ!」書いて、REDチャンネル(WEB)では「やぶっ蚊BOYチッチ」書いて。ゲーム作品のシナリオも執筆中なのでしょうか。凄すぎです。
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3月のライオン 1~2 羽海野チカ

2008年11月28日 23:59

3月のライオン_13月のライオン_2

「はちみつとクローバー」で淡く切ない恋と才能を持つ者の苦悩、そんなもんなにくそやと押しのけるギャグを練り混ぜた作品を書き上げた作者が次に選んだ題材は、"将棋"でした。
生きるために将棋を選ぶしかなかった少年の内面を削り取って描いたような作品、「3月のライオン」2巻が発売です。

主人公は史上5人目の中学生プロ棋士となった少年、桐山零。
17歳の高校生となった彼は、将棋の家から逃げるために一人暮らしを始める。
両親と妹は交通事故により他界。将棋の棋士である幸田に引き取られ、棋士の息子として育つ。しかし、零と違って将棋の才に恵まれなかった幸田の実子である香子・歩は"将棋が全て"の父の愛情を零に盗られた事で荒れ、将棋をやめる。
零は自分とカッコウを重ね、一人で傷付く。托卵により別の鳥に卵を温めさせ、その巣を内から喰いつくすカッコウ。

「この鳥は ボクだ…」

プロになり一人暮らしを始めた六月町で、彼は川本三姉妹と出会う。
明るく、朗らかで、なにかと零の世話を焼いてくれる三姉妹。彼女達の中にも零と同じような寂しさや、零と違う背景があり、絵に描いたような幸せ家族とは言えない。それでも彼女達は暖かい家族で、零をそっと、時には強引に招いてくれる。


1巻表紙は主人公である桐山零。真剣な目つきで、前を見据えて口をへの字に結ぶ零。立つのは中心軸より左に外れた位置。晴れているのに光がなく、やや暗い印象を受ける。
対比して、2巻表紙は非常に明るい。並べて見ると明度の違いがはっきり分かる。中心に立つ川本家次女のひなたは朗らかに笑い、差し込む光は彼女の頭髪に天使の輪を作る。二つに結ばれた髪は川風になびき、軽い印象を与える。
影と光を地でいくようなコントラスト。2人の心の内がはっきり異なることを見せられたように感じる。

願わくば、河本三姉妹が傷付いた少年に光を射してくれますように。
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