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「少年よ、大志を抱け。長いものに巻かれすぎだ」 ブロッケンブラッド Ⅰ~Ⅴ 塩野干支郎

2010年10月18日 22:41

ブロッケンブラッド_Ⅰブロッケンブラッド_5

 女優としても活躍する大人気現役女子中学生アイドル
 ノイシュヴァンシュタイン桜子
 その正体が……
 悪の錬金術師と戦う"ブロッケンの血族"の男子高校生……
 守流津健一である事を知る者は少ない


女装を強要され叔母のおもちゃ兼金儲けの道具にされている男の娘の物語「ブロッケンブラッド」シーズンⅠ~Ⅴの感想です。

あざとい設定をこれでもかと詰め込んだ上でぶち壊すギャグマンガであり、最初の読み切りが2004年掲載ですので結構長いこと続いている長寿作です。
また、1巻がシーズンⅠという数え方で、シーズン毎に1巻完結という珍しい扱いの作品です。

男の娘で変身魔女っ娘モノで主人公の声が釘宮理恵というどこの層をターゲットにしているか丸わかりの本作ですが、読んでみると主人公のシャウト系ツッコミのキレの良さが癖になるまっとうなギャグマンガです。

以下、感想です。
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「体の内に音楽が鳴り響くんだ」 天にひびき 1~2 やまむらはじめ

2010年07月22日 23:13

天にひびき_1天にひびき_2

子供の頃に見た。同い年の女の子がプロのオーケストラに指揮するところを。
少年時代に聴いた。少女の奏でる奇跡のような音楽を。
それから、それだけを求めてヴァイオリンを弾いている。

カムナガラ」「神様ドォルズ」でお馴染みの漫画家・やまむらはじめ先生の新境地「天にひびき」1~2巻の感想です。

戦争物、ファンタジー作品、超常バトルなどの作品を描いてきたやまむらはじめ先生が選んだ新しい題材は音楽でした。
アワーズで連載が始まった時、当初はこれまでの作風との違いからどうなるものかと静観していましたが、これがまぁ、面白い。
漫画ですから、音というものが聞こえません。効果音程度に擬音を用いることはありますが、背景に楽譜を描かれたって脳内再生できるほど一般人は器用ではありません。
しかし、この作品からはコマから音の波が伝わってくるようです。もちろん音楽自体が聞こえるわけではなく、しかしその音によって衝撃を受けている人々の感動がこちらに伝播してくるのです。

以下、感想です。
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「副題は『子供』。子供達から見た大人」 惑星のさみだれ 7 水上悟志

2009年05月01日 23:59

惑星のさみだれ_7

表紙は副題である「子供」に相応しい組み合わせ、鶏の騎士・星川昴、亀の騎士・月代雪待、フクロウの騎士・茜太陽の少年少女3人組み。
九体目の泥人形・ボエドロミオンを打ち倒し、残るは3神骸と呼ばれる特別強力な泥人形。
冒頭よりフルカラーにて今までのあらすじ(トカゲの寝言)が語られる「惑星のさみだれ」7巻の発売です。

1~5巻の感想はこちらから。
6巻の感想はこちらから。

相変わらずトカゲがキモい本作ですが、そこをぶっちぎって注目を集めるのは著者近影でのコメント。
著者近影はいつも通りの、泥人形の頭部で始まる寸劇なのですが、コメントの方がビックリ。1年間幽体離脱の練習って、何を目指しているんだ水上悟志氏は。
え、3千万の借金って何のこと?

本当なんだかネタなんだか。
家でも買ったのかな。
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「化物を打ち倒すのはいつだって人間だ」 ヘルシング 10 平野耕太

2009年03月31日 22:17

ヘルシング_10

「お前の負けだ アーカード」
少佐に勝利の秘策あり。

「人間が人間たらしめているものはただ一つ
 己の意志だ」

「私は人間だ」

生涯負け戦を続けてきた男が最後に勝利し、そして敗北する。
「ヘルシング」最終10巻にて完結です。
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Holy Brownie 六道神士

2009年03月01日 22:07

「エクセル・サーガ」でおなじみ六道神士氏が贈るダークファンタジー・「Holy Brownie」。
の、アワーズ2009年4月号雑誌掲載分が気になったのでご紹介。

元々成年誌で連載されていたため性的描写も多い本作、現在はアワーズなどで読みきり連載しているため話数は少なく、連載期間の長さに比べて単行本は5巻までしか出ていません。
その作品の単行本にもなっていない掲載作を何故紹介するかと申しますと、旬の問題です。
2月頭から何度か記事にしている「FRAGILE 〜さよなら月の廃墟〜」。今月号のアワーズに掲載された本作はこのゲームのパロディーとなっていました。

世界が滅んだ要因はゲーム本編のグラスケイジ計画とは別物で、生き残っている人も結構な人数がいました。ブラックな作風であるためバタバタ死にますが。

その中で、とある人種に限って言えば絶滅の危険性があるため助けなければいけない、という理由でゲームの主人公・セトに良く似た子供を保護するべく動く妖精・ピオラ&フィオ。
非常に弱く死に易いその子供が生き残るには、保護してくれる人間が必要である。昨日までの保護者は死に、遺言として生き残りがいるはずの塔へ向かえと書き記していた。
ピオラ&フィオが先回りして生き残りを探すと、そこには嬲者にされるレンに似た少女が。この少女、見かけと違って強くしぶとい。そのため、この少女を子供の新しい保護者にしようと2人は誘導する。

原作と違って救いのある終焉なのですが、作風が捻くれたオチの付くいつものパターンであるため、何か釈然としない終わり方でした。

スミノヒルネさんの漫画版読んだ後でこちらを読むとなんとも形容しがたい気持ちになります。
未来は無いけれど優しい物語の本編に比べ、未来がある分パロディーの方がマシなのか。
でもパロディーはパロディーなので、しかもオチがオチなのでどうにもすっきりしない。

単行本で出るのは随分後になるかと思ったので、先んじて感想を書きました。
お勧めはしませんけれど、「FRAGILE 〜さよなら月の廃墟〜」を脳内補完するという事で、一応。

それでも町は廻っている 5 石黒正数

2008年12月28日 23:53

それでも町は廻っている_5

女子高生で探偵でメイドな嵐山歩鳥が、その名の通り嵐のように町を闊歩する「それでも町は廻っている」5巻の発売です。
基本はコメディーですが、時にホラー、時にミステリー、時にはファンタジーやSFの要素もあり、もはやなんというジャンルで表現すればいいのか分かりかねます。……やっぱ一廻りしてコメディーでいいか。

おっちょこちょい女子高生で自称探偵で駄メイドな嵐山歩鳥は、昔馴染みの婆さんが経営するメイド喫茶・シーサイドでクラスメイトの辰野トシ子(通称タッツン)と共にバイトをする毎日。
一方で、古道具屋を営む亀井堂静に勧められた事がきっかけで探偵小説好きとなり、女子高生探偵を目指すまでになってしまった現実の見えていない歩鳥。探偵への道は未だミーハーレベルで開かれていない。
なんだかんだで顔は広く、町の皆にも好かれている。特に幼なじみの真田広章からは友達を超えた好意を持たれているが、本人は全く気付かず。真田が好きなタッツンに餌として使われたり、歩鳥自身は数学教師の森秋夏彦に恋していたり(初期だけ?)と幼なじみの域を抜け出る気配が無い。
そんな、複雑でもないけど盛り沢山の日常を描いた物語。

通称"それ町"、なんとあらすじを説明しにくい漫画か。
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惑星のさみだれ 6 水上悟志

2008年10月29日 21:20

惑星のさみだれ

熱い少年漫画「惑星のさみだれ」第6巻が発売されました。
獣の騎士団も姫と十二人の騎士たちが揃い、幻獣の三騎士の内ユニコーンの力を得、倒した泥人形の数は8。全十二体のアニムスの泥人形の内3分の2を撃退し、戦いはいよいよ後半戦へ。

既巻(1~5)の感想はこちらでどうぞ。

突如現れた一つ目の怪物。その名は泥人形。宇宙を滅ぼし全知全能の存在になろうとする魔法使い・アニムスの作り出した恐るべき怪物だ。
何の説明もなく現れた泥人形だが、2巻でサザエさんのタマよろしくそいつのド頭かち割って現れたのはなんとトカゲ。彼こそはトカゲの騎士・ノイ=クレザント。しかし続く3巻ではカラスの騎士・ムーに連れ去られそうになる。4巻ではトカゲ拉致事件を未然に防ぐべく黒猫の騎士・クー=リッターの助けが入るものの、健闘むなしく5巻ではネズミの騎士・ランス=リュミエールの目の前で連れ去られてしまうのであった。
泥人形の頭上で繰り広げられる悲劇はこの先一体どうなってしまうのか!?

何言ってるか分かんなかったら"著者近影"という言葉を覚えておこう。
冒頭から余談になってしまったが、ついでに言っておくと6巻の目次欄はトカゲがキモい。
キモい


じゃ、ネタバレ感想始めます。
読んでない人とかネタバレ嫌いな人なんかは、ちょっと待っている間にブラウザを閉じるか読み飛ばしてくださいませ。

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惑星のさみだれ 1~5 水上悟志

2008年10月07日 21:38

みなまで言うな。知ってる奴だけ手を挙げろ!
今月末10月29日に待望の第6巻が発売されるのが本作、姫と十二の騎士達の物語「惑星のさみだれ」だ!
現在ヤングキングアワーズにて絶賛連載中。

主人公は雨宮夕日。メガネの大学生。
寝起きにトカゲから「世界を悪い魔法使いから救うため力を貸して欲しい」を頼まれ、窓から投げ捨てた。その日から彼はトカゲの戦士として世界を守るべく戦うのであった。

いえいえ、水上悟志氏がそんな普通に話を進めるわけがない。

騎士達が守るべき姫・朝日奈さみだれは魔王である。元々病弱な彼女は、ある日精霊アニマから授けられた力により獣の騎士達の"姫"となり、魔法使いアニムスから世界を守るために戦う運命を背負う。しかし、アニムスを倒した後与えられた絶大な力を失い元の病弱な自分に戻ってしまうことを悟る姫は、アニムスより先に愛する世界を滅ぼすと誓った。
そして彼女に飲まれ、共感した夕日は魔王の騎士として忠誠を誓うのであった。


雨宮夕日は壊れている。子供の頃から呪いの鎖に縛られていたためだ。
しらっとした顔で嘘をつくわ、ドッキリイベントを期待してあえて常識の裏を行くわ、無表情で普通と違う選択肢をとる。
親しい人間は作れない。目的のためには容赦がない。道徳観念は非常に薄い。

そんな彼に大きな影響を与えたのは、現在三名。

まずは祖父。息子を殺されたことから夕日に「敵を作るな腹を刺される。味方を作るな背中を刺される。おれもお前も含めて人間は全てクズだ。人と関わるな孤独に暮らせ」と教え込み、破れば鎖で縛り物置に閉じ込めた。祖父の歪んだ愛は10年かけて夕日を壊した。

次にトカゲの騎士・ノイ=クレザント。夕日と運命を共にする彼は常に傍らに居て夕日の話を聞き、なだめ、たしなめ、注意し、良き方へ導こうとする。夕日の祖父が病気で余命いくばくもない折、夕日の「おじいちゃんを助けて」という願いを聞き届け、トラウマを打ち破る手助けをした。
また、魔法使いの作る泥人形との戦いの中、「ヘビの騎士を助けてくれ」と願い、夕日に叶えられてもいる。
お互いがお互いの友であり、ヒーローである。

そして今現在最大の影響を与えているのが、犬の騎士・東雲半月。
彼は夕日の師匠でもある。"風神"の異名を持つ程の格闘技術は夕日に受け継がれ、現在も着々と研ぎ澄まされている。
夕日にとって大人の代表である半月は祖父の呪縛から解き放たれた夕日が初めて"友"と呼んだ人物であり、夕日の中で占めるウェートは大きい。


世界を憎み滅んでしまえと願っていた夕日の心中は、姫と、仲間と、周囲の人間に関わることで世界を愛するように変わる。
けれど目的は変わらない。愛するが故に世界を壊し、姫と共に死を望む。

語りたいことが多すぎて追いつかないほど熱い漫画。

各巻にはそれぞれ副題がついている。
1巻:トカゲの騎士
   雨宮夕日が騎士になる話。
2巻:犬の騎士
   師匠・風神から次の幕へ送られる話。
3巻:獣の騎士団
   魔法使いの登場、そして騎士たちが揃う話。
4巻:指輪の騎士
   騎士達の背景。願いと戦う理由の話。
5巻:精霊
   さみだれ姫と目覚める精霊・アニマの話。

6巻の副題はおそらく、「勇者」。
雑誌連載分を既読の方には納得してもらえるだろう。
当たってるかは月末のお楽しみ。






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