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「とても人に読ませられるようなものではないのです」 小説家の作り方 野崎まど

2011年05月02日 22:12

小説家の作り方

「私は、この世で一番面白い小説のアイデアを閃いてしまったのです。」


そう語る女性、紫依代は、しかしながら一度も小説を書いたことがないという。
お世辞にも売れているとは言えない小説家・物実はアルバイトとして彼女に小説の書き方を指南していくのだが――。

結末は冒頭で物実自身が述べている。
事実は小説より奇なり。

野崎まど先生の四作目「小説家の作り方」の感想です。

そのタイトルから、かつて大江健三郎先生が記された自伝「私という小説家の作り方」を思い起こす方もいらっしゃるでしょうが、全くの別物です。
小説を書くための指南書ではなく、小説家となった作者の自伝でもなく、本作はあくまでミステリー小説です。


この作品を読んで思い出したのは、野崎先生の一作目「[映]アムリタ」でした。
そちらは天才ありきの話。
舞台は映画サークル『キネマ・マグラ』。サークルの目的は「素晴らしい映画を作る」こと。
そしてそのサークルの一員である天才・最原最早は恣意的にすばらしい映画を作る事が出来、更にその映画を使って「なんでも出来る」のでありました。

本作はその「[映]アムリタ」と似通った部分が多々見受けられました。舞台も登場人物も全く異なるのですが、それでも「対」となった作品であるかのように感じられるのです。


以下、感想です。
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「漫画版ドリフターズ。ツッコミどころは満載です」 大奥チャカポン! 全2巻 まいたけ

2010年12月04日 21:17

大奥チャカポン_1大奥チャカポン_2

将軍の世継ぎを生み育てるための男子禁制の乙女の園。
――が、何の因果か400年も続き、未だ日本は戦国時代の風俗が続く。
そんな中、何故か「打倒将軍」を誓う異国の少女が奥入りし、今まで一番の新人女中であったたまは彼女に振り回され続けるのであった。

江戸風俗の残る現代の世のチャカポン喜劇「大奥チャカポン!」全2巻の感想です。

一話に一回大奥のウソ用語解説が入る大奥のなんちゃってマニュアルです。
タイトルの「ちゃかぽん」とは、江戸末期である安政5年(1858年)大老に就任した井伊直弼のあだ名。彼が「茶道:ちゃ」、「和歌:か」、「能楽:ぽん」に秀でていた事からつけられた名前ですが、その辺のお堅い作法は本作には一切出てきません

また、作者様ホームページ「きのこなべ避難所」にて毎回次回のウソ予告がイラストと共に公開されていました。その辺は単行本未収録ですので、興味のある方はリンク先をクリックしてご覧ください。


以下、感想です。
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「ベッシーはどうして死んじゃったんでしょうか~……」 死なない生徒殺人事件 識別組子とさまよえる不死 野崎まど

2010年10月26日 21:21

死なない生徒殺人事件 識別組子とさまよえる不死

とある女子校で噂される「永遠の命を持った生徒」。そしてあっさりと出会ってしまった死なない生徒。
しかし、不死のはずなのに彼女は殺害されてしまった。

野崎まど先生の三作目「死なない生徒殺人事件 識別組子とさまよえる不死」の感想です。

前々から西尾維新作品に似ていると評される先生の作風ですが、そういう風に言われるとつい「戯れ言シリーズ」の六冊目「ヒトクイマジカル」を思い出してしまいます。あれも不老不死の少女があっさり殺されてしまう話でした。
ついでに言うと登場人物の一人・行成海の性格が「人類は衰退しました」の妖精さんっぽく感じました。すぐ鬱っぽくなるところとか。

こういう感想を持っているあたり、知らず知らずのうちに色眼鏡をかけて読んでいるようです。こらいけませんな。純粋に楽しめてないかも。早く意識をニュートラルへ戻さなくてはなりません。

や、しかし本作も面白かったです。

以下、感想です。
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「その女、凶暴につき」 空想科学X 3 saxyun

2010年10月07日 23:45

空想科学X_3

科学は人類を幸福へ導くために生まれ、博士とコトちゃんは人を笑わせるために生まれた。

なんちゃって科学漫画 THE NONSENSE OF WONDER SERIES「空想科学X」3巻の感想です。

1~2巻の感想はこちらから。

風のウワサで連載終了したとか聞いたのですが、無事3巻も発売され続巻も続きそうなのでほっと一安心。
改めて調べたところ、巻末にちょろっと入ってるコトちゃんの過去漫画「~すこしふしぎまんが ことちゃん~」が電撃黒マ王の廃刊と共に終了となったようです。それはそれで残念です。コトちゃんは学生時代の方がキレていた。

しかし悲しんではいられない。
まずは、もともと3巻で完結予定だった本作が4巻以降も続くことを喜ぼうではないですか。

以下、感想です。
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「おねーしゃんにはおしゃけとゲームがあればいいのれす」 ちいさいお姉さん 原作 マツダ靖 / 作画 ゆとり

2010年07月31日 22:46

ちいさいお姉さん_1

朝に寝坊して昼に仕事して夜に食事作って酒飲んでゲームしてへべれけのべろんべろんになりつつ就寝し翌日も寝坊する、年下のように愛らしいお姉さん。
そんなハムスターサイズの姉に後光が差して見える。

ゲーム雑誌である電撃PlayStationの4コマ漫画「ちいさいお姉さん」の感想です。

ナンバリングはしてないですが、1冊完結ではなく今後も続くようです。

電撃PlayStationから刊行の4コマでは「放課後プレイ」が結構有名のようですが、そちらはゲームネタが多く、専門用語やマニア向けの伏せ字が多用されており、にわかに厳しい仕様となっていました。ゲーム雑誌の漫画は大体そんなもんだろうと思ってます。「義務教育やないんやからね」てなもんです。偏見ですが。

ところが本作はちいさいおねえさん・望月灯の愛らしさを愛でる作品です。
ゲームはよくしてますが、ゲームばっかりしている人の日常を描いた作品であり、ゲーム自体にはあまり触れません。ということで、一見さんもウェルカムな優しい作りとなっております。
読んで安心の癒し系。

以下、感想です。
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「そんな真実は知りたくなかった」 [映]アムリタ 野崎まど

2010年07月27日 21:00

〈映〉アムリタ

感動する映画は人の生き方を変える。それは名作と呼ばれる。
だが強制的に人の生き方を変えてしまうものは名作ではない。毒薬だ。
野崎まど先生のデビュー作「[映]アムリタ」の感想です。

先に2作目の「舞面真面とお面の女」を読了済みであったこともあり、期待して読み始めた作品でした。「舞面真面とお面の女」の感想を書かれているサイトでは「面白かったけど、「[映]アムリタ」の方がより面白かった」との意見が多く、弥が上にも期待は高まるというものです。

ただ、前情報を集めすぎたせいで先入観を持って読み進めてしまったことが残念でした。
と、言うわけで、ここから先の感想は本人の責任の下読み進めてください。
未読の方に関しましては読了後に感想を読まれることをお勧めします。
感想を読んでから買いたい、と言う方は先に買って読んじゃった方がいいです。作品の面白さは保証します。

以下、感想です。
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「好き好き大好き超愛してる」 タヌキでポン! しおやてるこ

2010年07月05日 20:17

タヌキでポン_1

変身子ダヌキが恩返しのためにやってきた。ところがその相手は変身姿よりもタヌキ姿の方がかわいいと仰る。
役には立たない、でもかわいい。そんな子ダヌキとの二人暮らし。

かわいい子ダヌキのアニマルセラピー漫画「タヌキでポン!」の感想です。

ナンバリングがないので1巻完結かと思っていましたが、現在も連載中なのですね。
1冊分溜まるまで約4年。2巻発売は4年後です。オリンピックと同じ周期ですね。待ち長いです。

前に感想を書いた「たまりば」1巻と同時発売なのですが、地元の本屋では何故かこちらの発売が遅かったです。
これでようやく応募者全員サービスの特製ブックレットが応募できます。

2冊同時発売記念に催された特製ブックレットの応募者全員プレゼント。
どこぞの雑誌でやるような「全員サービスと言いつつ蓋を開ければただの通販やんけ」みたいなものではありません。ハガキ代50円はかかりますが、ブックレット自体は無料。
書き下ろし番外編の他、しおやてるこ先生の単行本化されていないギャグ漫画や短編が収録されているという夢のような企画です。
2010年8月26日(当日消印有効)なので、それまでに応募せねば。

「たまりば」はギャグありシリアスありのストーリー漫画ですが、こちらはオールギャグのかわいい漫画です。なごみ系。
そしてタヌキ(種族)のタヌキ(って名前)が大変かわいらしい。
萌えとかじゃないのですが、ほんわかしますよ。

以下、感想です。
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「蒼の桜と学ぶ恋」 ラブアレルゲン 1 原作 あかほりさとる/漫画 桂遊生丸

2010年06月09日 23:54

ラブアレルゲン_1

人に憧れる桜の精は千年に一度人の赤子を身籠もる。しかし、姿形は似せられても心だけは創れなかった。だから人の子に頼む。「恋について教えて欲しい」と。

恋されることに嫌悪する美少年と、恋に命をかけるお嬢様の青春コメディー「ラブアレルゲン」1巻の感想です。

誰かに恋心を抱くと体中に蕁麻疹ができ、それが気管にできると呼吸困難となって死んでしまうかもしれない、という難儀な質を持ち合わせた少女のお話。
恋愛アレルギーと括っていますが、世に言う「こっぴどくフられた等の経験で、もう恋に興味はない。恋愛怖い」という精神的なものではありません。すぐに死ぬことはなくとも死にそうなほど苦しい肉体的な疾患です。
どうも恋愛時に出る脳内麻薬・βーエンドルフィンがアレルゲンになっているらしく、こればっかりはどうしようもないので恋愛ができない体質になっているのでした。

恋愛経験は、子供の頃、アレルギーが発覚した際の一度だけ。
二度目の恋は訪れるのか。

桜の精は放っぽっといて恋愛実験の開始です。
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「もう完璧に意識してますね。ニヤニヤ」 ハニカム 3~4 桂明日香

2010年06月01日 23:42

ハニカム_3ハニカム_4

主人公は御手洗のはずなのにあまり目立たない本作。それは恋する乙女の視点で描かれることが多いから。
乙女たちによる御手洗争奪戦も苛烈を極めた、1話に1回はにかめるドキドキラブコメ「ハニカム」3~4巻の感想です。

1巻の感想はこちらから。
2巻の感想はこちらから。

3,4巻を並べると登場キャラクターもほぼ勢ぞろいです。
その中でメインはやはり3巻に並ぶ乙女たち。

○恋する赤貧・鐘成律子。御手洗スキーに関しては貫禄のNo.1。
○病弱でウブなお嬢・守時規子。初登場以来着々とポイントを稼ぎ、暫定1位にも迫る勢い。
○勘違い魔性の女・湧水萌。御手洗からの熱い視線を受けながらも未だスルー。

舞には王里がいるし、ホール長は人類ではないので、現在のところこの3人が御手洗争奪戦の主力メンバーとなります。

鐘成&守時 → 御手洗 → 萌 → シャア

と見事な一方通行を形成しつつ、この恋はどこへ向かうのか!?

とか言いつつ中間結果では意外にも王理が一番という結果になってしまいましたが、現在はどのような情勢となっているのでしょうか。
早速見ていきましょう。
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「JoJoより奇妙な世界。(うさくん・オブ・)ザ・ワールド」 うさくんの脳みそやわらかい うさくん

2010年05月28日 23:51

うさくんの脳みそやわらかい

日本のそこかしこで中毒者を大量生産している、今最も注目(すべき)な漫画家・うさくんの新刊が出ました。

脳天直撃、震度8の衝撃「うさくんの脳みそやわらかい」の感想です。

うさくんはエロ漫画家!」という情報が脳の深いところに刻まれているので、書店で見かけた時も「これはちょっと買えないかなぁ」と思っていましたが、家に帰ると既に買ってました。何の魔法だこれは。

表紙にも書いてありますが、耳の短い白い生物がうさくんです。東京タワーに焼肉のたれをかけています。微笑ましいですね。
表紙(中表紙や折り返しを含む)とおまけページを見る限り、この世の全ての世界遺産にタレやドレッシングをかけるのが生きがいのようですね(かけるだけ。食べない)。

古い革袋に新しい毒を盛る笑顔のテロリスト。
おかしなおかしな(頭が)、ショート(頭が)コミック!!


とは単行本帯のウリ文句。
脳みそコネコネとか言ってる場合じゃないですよ。やわらかいっていうか、溶けちゃいそう。

巻末の表紙折り返しは必見です。うさくんの描く「ちくしょう」な顔ってすごい魅力的なんです。
悔しさが全面に出ていて、それでいて可愛い。

分かる人だけ分かってくれればいい。
以下感想です。
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